4-9.ついにいたるラブ回

4-9.友人にはなれない


ついにいたるラブ回!(二回言う)


第三話の解説にも書きましたが、もともとはスーリが料理下手な話はここに入る予定でした。スーリがジェイデンにスープを作ってあげて、あまりのマズさにジェイデンが作りなおしてくれるというエピソードでした。しかし第三話、


「料理は化学よ。その点で薬草術と似ているわ。(中略)だれでも失敗なく完成させることができる」のスーリのドヤ顔からはじまる3-3.のシーンで使ってしまったので、そこを削りました。スープはもともとあったという設定になり、ジェイデンが味をととのえるところは残っていますね。ここを削らなかったのは、「きみはひとり暮らしの女性にしては、ずいぶん不慣れだね」「箱入りのお姫さまだったのかな」と、ジェイデンが彼女の素性を探るセリフを入れるためです。ここは、4-10.につながる伏線になります。だから不穏なセリフなんですけど、甘い雰囲気ですね。


前半を削ったので尺があまり、思いついて入れたラブなシーンが思ったよりいい感じに書けたので、第四話のクライマックスをここに持ってくることにしました。


ジェイデンが、スーリの手作り媚薬を飲ませるというシーン。じつは、読者のかたのコメントを読んで思いつきました。だから第四話の連載がはじまってから急に修正したんですね。突貫工事ですが、すごくよくなったと思っています。(ちなみにもともとは、ベッドサイドでいちゃいちゃさせながらの告白を書いていました)


ところで蜂蜜酒ミードっていかにも甘そうですが、実際には甘くないらしいですね。発酵するときに糖分を使っちゃうからだとか。シナモンは由緒正しい媚薬なので、多少の効果はあったかも。


「きみが好きだ。友人にはなれない」のセリフはアドリブで入れました。ここまで言わせるとスーリが怖がっちゃうかなと変な心配をしましたが、意外と大丈夫でした。ジェイデンは押したり引いたりがうまいですね。第二話の「友情から忠告するよ」と対比にもなっていて、偶然ですが、いい感じだと思ってます。


全体として好きなエピソードですが、ちょっとおとなっぽすぎるというか、ふたりともものわかりが良すぎる気もするので、修正するならそのへんかな。ふたりとも、まだ二十歳とかですからね。

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