4-4.削られたラブ表現など ①

4-4.市にて


ジェイデンとケンカしたスーリが、市場でナンパされる話。


このエピソードをどうして入れたのか、ちょっと思いだせません。冒頭すぐにふたりがケンカしてるので、そこから慰労会の夜までのつなぎになります。スーリ単独のエピソードのほうがいいかなーと思ったんですが、結局、ケンカ中のジェイデンを出してしまいました。


スーリがじょじょに恋心を自覚していく途中にある話で、ヨハンナと自分を重ねる場面があるのがちょうどよかったのかも。


スーリは恋についてはにぶちんで、ジェイデンにとって「自分でなければならない理由」というのがいまひとつぴんときていません。だから4話冒頭の暴言にもいたるわけですが、その理由の一部がこの4-4から4-5のエピソードですこしばかり語られる予定でした。でも、結局そこは削っちゃったんですよねえ。


第四話のクライマックスは4-9「友人にはなれない」で、ここのテンションを基準に前後のエピソードの感情表現を修正することになりました。本来、この市場での再会はもうちょっとラブが多かったんですよ。でも、すこし抑えめのほうが4-9が盛り上がると思ったので、削りました。


削ったのはいいんですが、そうするとこのエピソードの意義とは……ということになります。エピソードごと削ってしまったほうがよかったかもしれません。にぎやかな市と孤独なスーリの心境の対比は、けっこういい感じかなとは思うんですけどね。ちょっと動きにとぼしいし、改稿のときには差し替えるかも。


差し替えるとしたら、スーリとジェイデンがそれぞれべつべつの時間を過ごしている描写とかでしょうか? うーん、あんまりぴんと来ないかな。


市場で粗野な男たちにナンパされるのって、すごくありきたりですね。しかも、男性への恐怖からスーリを助けるという構図がおなじ話のなかで二回続きます。あまり複雑な構成にしたくなかったのと、繰り返しで印象深くなるかな~と期待して書きましたが、どうでしょうか。


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