第22話 サバゲー大会②
「あいかわらず
Ms.パンプキンの静かな口調が無線機から流れてくる。あんな頭のおかしい
「なぜそんな物騒なチョイスなのかは置いておくとして、まぁ、うまいのはその通りだな」
「うま過ぎてむかつくのよね。ちょっと、クロスジ、間違えたふりしてあいつに一発撃ち込んできてよ」
「やだよ。
「いくじなしめ」
なんとでも言え。誰が好き
「まぁいいわ。とりあえず今回はあのうざアフロを叩きのめすわよ」
「ヒーローが来るまでに終わらせたいから、できればシナリオ通りにアフロトカゲを勝たせてほしいって、ピエロ仮面が言っていたけど?」
「無視しなさい」
「即答かよ」
まぁ、そこに関しては同意だけど。そもそも賭けをしているのに出来レースでは道理が通らない。
Ms.パンプキンは、全員の回線に切り替えて告げた。
「みんな、いい? くそピエロのシナリオなんてどうせ読んでないと思うけど、そんなのまったく無視しなさい。私が許す。Ms.パンプキンの名のもとに、えばっているトカゲ共を
「「「
煽り上手なのはお互い様である。
「あ、でも、研究棟地区の中に入るのは禁止だからね。一般の実験棟は大丈夫だけど、人文学部棟のフロア2、4、7階もだめ。申請が出ているから」
そういうところきっちりしているのが、彼女の
「ただ、人文棟の5階はこの機会に
……それは何か
「ところでクロスジ」
そこで、回線が個人に切り替わる。Ms.パンプキンはこうやって同時に何人もと会話できるらしい。
「あんた、前の幹部会できもアフロともめたらしいじゃない。そのせいで、私がバーテンに怒られたんだけど」
「あぁ、それはすまん。ついカッとなってやった。反省はしていない。またやる」
「いや、反省しなさいよ。頭をパンプキンするわよ」
「
「そんなことはどうでもいいの。私が聞きたいのはその理由」
「理由?」
「オークションの日、自治会主催の展示会に戦闘員がちょっかいかけたのを
「そうだよ。普通じゃん」
「あんた、何で展示会なんかにいたの?」
「ん?」
「展示会なんて
「あー、たまたま? たまたまふらっとその辺歩いていたら、たまたま見たんだよ」
「ふーん。たまたまね。講義にも
「ねぇ、何でそんなこと知ってんの? プライベートでは絡みないっすよね?」
Ms.パンプキンの素性はわからない。ただ最年少幹部だとしか。しかし、なぜか俺のことをよく知っている。もしかすると身近にいるのかもしれない。
「まぁ、いいわ。後でじっくり話を聞くから」
「えー」
「今は、あのきもアフロをぶっとばすことに集中しなさい」
そっちが集中を乱してきたくせに。
そう思ったわけだけど、彼女に歯向かっても時間の無駄だと、俺はヘッドギアの調整をしてから、いつものように応じた。
「オッケー。
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