第7話 幼馴染とお泊り①
「ほら、着いたぞ」
俺は電灯のスイッチを
「ちょっと待っていろよ。
「ういー」
もう半分寝かかっている良子は、玄関で、ぐでーと伸びていた。もはやどんな
俺は前言通り部屋を片付けた。
とはいっても急に片付くわけもなく、とりあえずやばいものだけ押し入れにぶち込み、代わりに毛布を取り出す。前に友達が来た時に使った後、洗っただろうか。臭いは、うーん、まぁ、酔っ払いにかけておく
玄関の方から、おろろと吐く音とトイレの水が流れる音が聞こえてくる。どうやら、トイレには
「あれ? 私の
「俺の家だ。散々、来ると言っておいてそれか」
おぼつかない
「すんすん、あんまり
「
とりあえずファブリーズをその辺にまきちらしておいてよかった。俺は一度くしゅんとくしゃみをしてから、良子の手を引いて、ざぶとんの方へと
「ほら、ざぶとん二つと毛布をやるから、さっさと寝ろ」
「やだ! 私、ベッド!」
「いや、そっちは俺の」
手を振り払って、良子はベッドにダイブした。勝手に他人のベットを
「使ってもいいが、ベッドに吐いたら許さないぞ」
「ういー。はぁ。トーシロの枕、ぺたんこ」
「高い枕ってやつがわからないんだよな、って、こら! 脱ぐな!」
そのまま、眠るならそれも
青なんだ、意外。白い肌にキャミソールの青と
じゃなくて!
じゃなくて!
「男の前でそう
「だって、着替えないと寝れない」
「だとしても、恥じらいというか、なんというか」
「はぁ、これだから童貞は」
「今、それは関係ないだろ!」
女に慣れていれば、自分の部屋で美人が脱ぎだしたこのAv……、中学生男子の妄想みたいな状況でも、ぴくりともさせず平然としていられるのだろうか。何をかは言うまでもないとして、少なくとも経験の少ない俺には、耐えかねる事態であった。
言いながら、良子はさらにキャミソールを脱ぐ。そこで、さすがに俺は目を
というか、これはオッケーということなのか? 女子が、男の部屋にのこのことやってきて、服を脱いで、ベッドの上にいる。これでエロい展開を想像できないとは言えまい。もはや誘っている。そうとしか考えられない。
いやいやいやいや、待て待て、ちょっと待て。
気をしっかり持て、俺。目の前の
俺が
え?
えぇぇぇぇえ!?
「ちょ、おまえ、これ!?」
「あはは、ブラもって、きょどっている」
「ど、どうすんだよ!?」
「どうするって、つける?」
「つけるか!」
「あはは」
俺はなんとか呼吸を整えて、落ちていた良子のスカートを拾い、その中にブラジャーを仕舞い込み、棚の上においた。ついでに脱ぎ散らかした衣服を集める。そうすることで、気持ちを落ち着かせようと
「ねぇ、ティシャツか何かちょうだいよ。裸でいさせるつもり?」
「勝手に脱いでおいて」
なるべく見ないようにして、俺がティシャツを放ると、良子はいそいそと袖を通した。
「眠い」
「さっさと寝ちまえ」
「トーシロも早くベッドにおいでよ」
「こいつ……」
もう、いっそのこと何も考えず本能に
振り向けば、だぼっとしたティシャツを着た良子の姿。彼女はネックレスとピアスを外していた。それから、こちらにとろんとした目を向けて、すっと手をのばしてくる。
「ほら、もう寝よ」
「ちょ、こら、引っ張るな、わ!」
「きゃっ!」
思ったよりも強い力で引っ張られて、俺はベッドに倒れ込んだ。
「んっ」
「おい、変な声出すなよ」
「そっちが変なとこ、触るから」
え? 何これ? もう理性が
思わず、ごくりと息を
「良子」
手を良子の
だから、俺は――
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