第25話 次の行き先

第25話 次の行き先


 5月22日午前3時56分。みんなはまだ眠っている時間に使い魔獣である、ストレイ・キャッツは3人が起きるのを待っていた。


『いつになったら起きるのかナ。ちょっと早かったかナ?少し寝よう。』


そして、少しずつ日は昇っていった。

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現在時刻午前7時00分。今日の空は雲に覆われ太陽の光は届かない。雨が降りそうな状況で、


「ふぁ〜・・ん・・おはよ・・お兄ちゃん。」


「おはよう。リューラ。」


「あれ?ザザは?寝てるの?」


「いや?少し前に起きてたみたいだよ。」


「お!2人とも起きたか。船が来るまであと1時間程度だってさ。」


「おはようザザ。どこに行ってたの?」


「ん?あぁ、昨日戦ったとこに行ってた。」


「どうして?」


「あいつに関して残ってる物があるか見てたんだ。」


「何かあったの?」


「いや、特には無かった。これを除いてな。」


「これは!?」


「きっとあいつが持ってたんだろうな。このを。」


「白って確か・・・」


「聖のクリスタルだな。おそらく光魔法の派生が幻惑なんだろう。」


『ニャゴ!ニャ!』


「あ!昨日の猫ちゃん♡ヨシヨシ♡」


「何か咥えてるな。なんだ?」


 ストレイ・キャッツが咥えていた手紙にはこう書かれていた。


『ノーザンベースの調査ご苦労様。すまないが、このままウールブルズに向かって欲しい。今回も簡単な調査を頼みたい。ps.襲ってきた魔獣はLevelレベル7ほどあるやつだったそうだ。今後も戦うことになる可能性を加味して、3つのクリスタルをプレゼントする。』


そして、手紙と共に背中のカバンに入っていた小包こづつみから3つのクリスタルを取り出した。


「お?これは、茶色・緑・白?かな。白っぽいけど・・この白いクリスタルとも違う・・透明に近い。」


「確か、クリスタルには同じ魔力でも強さやLevelレベルによって色も変わってくるみたいだよ?」


「そうか。じゃあ、どうする?一応4つクリスタルがあるけど・・・俺は、茶色のクリスタル貰ってもいいか?」


「別にいいと思うよ。僕は余ったのを貰えれば良いから。」


「じゃ、じゃあ私は白貰うね。上位の回復魔法使えるようになりたいし。」


「じゃあ、残った緑のクリスタルはリュールが使ってくれ。余ったもう1つの白は取っておこう。」


「そうだね。あ!船が来たみたい。」


「すみません〜ここからウールブルズに行くにはどう行けば良いですか?」

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 リュール達はウールブルズに行くための方法を聞き、船に1時間、風力バスに1時間30分程乗って向かっていた。ノーザンベースからは近く、帰る道中にある国だった。


「まさか、エウシュディケに帰る道中にある国だとは・・・」


「ね〜僕は、少し遠い国かと思ってたよ。」


「私も。でも、今度の課題クエストは思ったより簡単そうだね。」


「でも、また何があるか分からないよ?」


「大丈夫だろ。俺達は強いからな!」


「まあ、そうかもね。」


3人は呑気にウールブルズに着くのを待っていた。このウールブルズで3人はとは思っていなかった。

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 リュール達がウールブルズに向かっている頃パラドクスは既にウールブルズで準備をしていた。


(全くクロノス様が考える事はわからない。まさか終末レクイエムザザももう用済みだしな。)



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