正しい世界

読んだ後の満足感が凄かったので、文字数を見て少なさに驚きました。
ここまで短くてこの密度の作品を書けるって凄いです！

なんとなーく読みながら想像していた所よりも更に踏み込んだ話になってて感動しました。
技術的な話はありえそうだったので、ぞくぞくしました。

同じ作者さんの別設定のSFを読んでみたくなりました！

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（182文字）

AIが発展しすぎると人間こんな風に堕落していくのでしょうね。それは幸せなのか、不幸なのか…？
読んでいる最中「星新一みたいな世界観！」とずっと思っておりました。ああいうSFが好きな方はぜひ！

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（243文字）

選択を誤れば、近い未来に起きるかもしれない話。と言ってしまえばそうなんですが、それだけではないのかもしれません。

現代でもWeb上には多くの情報があり、そこで得たものの是非、取捨選択を行わなければならない日々です。
人は、AIのように正確に演算は出来ませんし、時には間違えます。だからこそ、辛いことから逃げ出したくもなるのでしょうが……

それは初めから要らないことではなく、自身で取捨選択を決めなきゃならないことなんだと、語りかけている話のように思いました。

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（165文字）

多くのSF等の作品にテーマとして登場するAIが人の生活をサポートする物語。我々の世界においても日々進歩し続けるAIは一歩一歩着実に世界に世間に常識に取りつかれつつあります。これはある意味それの集大成か……あるいは末路とも言うべき王道にアストレイな作品です。

人間関係の管理に留まらず、勉強や仕事はないも当然、娯楽も定められたストレスなき進行、食事さえも料理の形をした味のある美味しい何か──当然、人々はそれを疑問とも思わない。
何故ならばAIによる指示は一切の間違いはなく、どんなに無意味に見える行動にもきちんとした理由があると疑わないからだ。これが真に正しき世界、この世界における人間の極めて模…続きを読む

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（93文字）

作中、人間に献身的なAIが身の回りの世話をします。
登場するAIはこれでもか！　というくらいにとても親切設計。

そんな至れり尽せりの生活は、人間にとって幸福かを考えさせられます。そして、とてもシュールな内容に思わず息を呑みます。

そう遠くない未来で起こり得る世界。
完全にA.I.によって制御された世界は平和で安全です。
しかしそれは人間と呼べるものでしょうか。
読み手によりいろいろなテーマが感じられるSFの傑作といえるでしょう。