【魔界遺産】ダークインザナイト【レグ×プラ】
結局、現時点の役所魔界で転生召喚可能なリストの中には、ル・シリウスのマスターのレグルスも、ジークの相棒オデオンもいなかった。
ダーク・レッドはヴァインレッドを弟子召喚したところまで自分史を進めたが。
「あたしの有り余るマナでもっとこうどーんと凄いことしちゃいたい気分よね?」
マナが枯渇しているヴァインレッドはおもくそ舌打ちをしたが、同じレッドでも大人ダークは反応が違った。
「よくわかんないけど魔界が大変なんだろ? 今必要なのは太陽王じゃね?」
「個人的なアレじゃなく公的な意見としてのソレなら、まああたしがでしゃばってもアリかしら」
ディープは何か「そおねー、でもねー」とひとりでウダウダ言っていたが、最終的に「でもいいわ。やるだけやってみましょ」と微笑んだ。
(太陽王だけいても、肝心の太陽魔界がなきゃ別に意味ない気もするけどねん)
太陽魔界はかつての太陽王が創造し、以降の王たちに継承されてきた由緒ある魔界である。すなわち現太陽王には魔界創造のスキルがない。
「お嬢さん。太陽王をお願いするわ」
ディープがウインクするのをスルーして、エリザベートは太陽王を検索した。
太陽王ソレイユ。またとない超級ファミリーネーム。
「太陽王ソレイユを転生召喚いたします」
ル・シリウスもダークも。その存在はハッキリ思い出せるのに顔が漠然と浮かばない。すっごい美人(なぞ)みたいなイメージしかない。
(あたしがあの娘を召喚するのはちょっぴり気がひけちゃうのよね)
(でもダークちゃんには太陽王を召喚するほどのマナはないし)
(太陽王の看板を背負ってないただの、ダークちゃんの嫁ならすんなり召喚できたでしょうに)
役所魔界もついに大物召喚とあって職員皆が固唾を呑んで見守っている。
「太陽王ソレイユって言えば、絶世の美女/傾国の美女ランキングでだいたい毎回一位とってるあのソレイユっすよね。一目見てみたかったっす」
「ほお。そんな美女がいるのか」
「ダークん、ダークん。邪なオッサンが二人もいるよ。ソレイユが苦手なタイプだから先に片付けちゃお」
「確かにシルヴィはケダモノとオッサンには渋い顔をするだろうが、だからって処刑しろとはいわない。遠巻きに見るくらいなら俺も許す」
「えー。ダークん優しいぃいい。流石太陽王の騎士は肝が据わってるね」
「ていうか師匠よりそっちのオッサンの方が強、イタタタタ」
ヴァインレッド少年は人狼のチャームポイントである狼の耳と尻尾に激痛を喰らっていた。口は禍のもとなのである。
「俺はオッサンじゃねえ。ちゃんとお兄さんと言え」
「オレは自分より強い相手にも怯まない。必要であれば何度だって挑む」
両サイドから教育的指導が入ったが、本人は痛みで全然話を聞いていない。涙目である。
そんな余興に飽きたル・シリウスは、召喚を終えて現れた太陽王に拍手をしようとして、だが動きをとめた。
「我こそは太陽王ソレイユである。大儀だディープよ」
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【レグ×プラ】
「登場人物が多い? 魔法使いプラウです」プラウ
「百人乗っても大丈夫、戦士レグルスだ」レグルス
「レグルスの場合、背中に百人乗せても重量的には大丈夫なのでしょうけど、面積的に無理ですね。僕は記憶と分析で百人同時に登場しても大丈夫、ちゃんとさばけます」プラウ
「誰が誰やら、俺にはもうル・シリウス以外全員かぼちゃに見えてきた」レグルス
「それは元からル・シリウス以外に興味無いだけでしょう。え、僕のこともかぼちゃに見えてます?」プラウ
「何を言ってるんだ? プラウは俺の目の前にいるんだからかぼちゃに見えてたら脳の病だろ」レグルス
「…………まあ、いいでしょう。【レグ×プラ】に戻りましょう。」プラウ
「え? 俺たちどこにいたんだ?」レグルス
「ダークやヴァインレッドの描写がそもそも出てきてないので、雑に紹介が出ました。二人とも人狼族だからケモ耳と尻尾があります、以上」プラウ
「ダークは青だけどヴァインは銀の毛並みだな」レグルス
「人狼族にもランクがあって、ヴァインレッドも元々は青でした。ただ、大公からレッドの名を授かった時。上級ランクに格上げされています。大公にもメンツがあるので低級者にむやみに下賜とかアレだったんじゃあないでしょうか」プラウ
「ランクを上げたついでに名前を下賜せられたのか、名前が必要だったからランクも上げられたのか」レグルス
「この辺の話はダークの母親絡みなのですが、作者の脳内データから消えていて、ダークママは名前すら思い出せないって言ってましたです」プラウ
「ちょっと強めの衝撃を与えたら思い出すかもしれない」レグルス
「レグルスが殴ったら作者は即死です」プラウ
「赤い砂塵のアリア~誰も知らないモノローグ~。作者も知らないんじゃしょうがないな」レグルス
「次回、陽はまた昇る。」プラウ
「明日に向かって「『再見』」」レグプラ
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