第29話⁂カフェレストラン・ポエム⁂
月日は流れて*・✶一九八〇年代後半の事だ。
章も小学生高学年になり、母のリンダは、ヨーロピアン風「カフェレストラン・ポエム」を知多半島の高台の海沿いにオープンさせた。
テラス席から海風を感じる、ヨーロピアン風の「カフェレストラン・ポエム」
丘の上にあるテラス席からは雄大な海が見おろせて、白を基調とした外観もおしゃれでかわいくデコレーションされていて、中世ヨーロッパのお姫様にでもなったような錯覚が押し寄せて来る佇まいのレストランなのである。
時代はバブル真っ盛り、このおしゃれなレストランには休日ともなれば若者や家族連れが押し寄せて大盛況。
また、海に沈みゆく夕日を背景に風力発電の風車や周辺の街並がシルエットとして浮かび上がり、幻想的な光景を見せてくれ*・✶。
芸術品のように美しいケーキやパフェが頂ける、小高い丘の上にある洋館カフェで、行列ができる愛知の有名店。
景色もパフェも最高で、わざわざ行く価値があるカフェという口コミが有る有名店。
リンダは今、息子の章と束の間の自由と幸せに浸っている。
それでも…ド素人のリンダだけではこの様な成功は絶対に無いのである。
実は『ホテルパシフィックOCEAN・内海』の頃のお客さんで料理界の鉄人横井氏の後ろ盾も有っての、この繫盛ぶりなのだ。
確かに横井氏にノウハウは教わりましたが?
お店に深くかかわっている人物は他にいるのだ。
一体横井氏とリンダはどんな関係に有るのか………?
リンダに執拗に付き纏い、レストランのオ-プンもバックアップしてくれたこの男、「俺の女になれば全面的に協力する!」と言ってはばからないこの男。
もう深い関係になってしまったのか?
それとも・・・
それでも実は、レストランを全面的にバックアップしてくれている人物は、意外な人物。
そこには、大きな利害関係があるのだ。
そしてこの人物こそ、リンダに対して相当の恨みがあり、親切を装いリンダに近づきリンダのシッポを掴もうと必死になり、後を付け狙っているのだ。
何故リンダを恨み付け回さなければいけないのか?
リンダを付け回す、その目的は一体何なのか………?
そして父大蔵の過去の恐ろしい性癖が徐々に浮き彫りになって来る。
そこには………?
計り知れない・・・
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