第5話 名犬の職探し(A Dog Looking For A Job)

Man: I put a “Help Wanted” sign on the window, and a dog applied.

Woman: What do you mean? Is that a stupid joke or something?

Man: I mean what I’ve just said. He or she… I can’t tell whether the dog was male or female.

Woman: Never mind. Just go ahead.

Man: The dog came in and immediately pointed to the line: “An Equal Opportunity Employer.”

Woman: Sounds like a really smart working class dog.

Man: This is not a laughing matter, you know. Anyway, I said to the dog, “I can’t hire a dog for this job. You must type seventy words a minute.” But then, the dog took a letter on my desk, went off to the computer and returned a minute later with a finished letter perfectly formatted.

Woman: What a dog! Then, what comes next? Tell me the rest of the story.

Man: I said to the dog, “Here’s a problem. My secretary’s got to be bilingual.”

Woman: That’s too much for an ordinary dog. But I believe the dog was far from ordinary.

Man: You’re right. The dog seemed to be in trouble for a moment, looked up at me and said, “Meow.”




男性: 窓に求人広告の張り紙をしておいたら、犬が応募してきたんだ。


女性: どういう意味? 馬鹿げたジョークか何か?


男性: 言葉通りさ。彼、いや彼女かな…、僕には犬の雄雌はわからないや。


女性: 気にしないでいいわ。話を続けて。


男性: 犬は入ってくるといきなり求人広告の1行を指差したんだ。そこには「雇用機会均等法を守ります」って書いておいたんだよ。


女性: 話を聞いてると、ずいぶん賢いワーキング・クラス・ドッグだったみたいね。


男性: 笑い事じゃないよ、わかるだろう。とにかく僕はその犬に言ったんだ。「この仕事に犬を雇う訳にはいかない。1分間に70語をタイプできなきゃいけないんだぞ」ってね。でも、そうしたら犬は僕の机の上にあった手紙を取って、コンピューターの所に行くと、1分後には完璧な書式の手紙を仕上げて戻って来たんだよ。


女性: なんて犬かしら! それで、次はどうなったの? 話の続きを聞かせてよ。


男性: それで僕はまた犬に言ったんだ。「問題がある。僕の秘書はバイリンガルじゃなきゃいけない」ってね。


女性: それは普通の犬には難問ね。でも、きっとその犬は全然普通じゃないのよね。


男性: その通りだよ。犬はちょっとのあいだ困った様子だったけど、顔を上げて僕を見ると、「ニャー」って鳴いたんだよ。




・・・・・・・・・・・・・・・




フィーネ・デル・モンド!(Fine Del Mondo!)~世界の終わりに至上の美味を召し上がれ~)


https://kakuyomu.jp/my/works/16816700427783019483


も、よろしくお願いします。

神(?)や天使にオシオキし世界を救う、の少女の物語です。


以下はあくまでも参考までに……


*“Help Wanted” sign「求人広告の張り紙」

* apply「応募する,志願する」

* I mean what I’ve just said.「今言った通りだよ」

 本文の場合,女性の「どういう意味?馬鹿げたジョークか何かなの?」という発言を受けて,「ジョークなんかじゃなくて,真面目な話,今言った通りのことが起こったんだ」の意。

* go ahead「話を先に進める」

* point to ~「~を指差す」

* line「(文の)行」

* An Equal Opportunity Employer「雇用機会均等法を守る雇い主」

 equal opportunityとは元来は「男女の雇用機会均等」を指すが,犬は「動物であろうが人間であろうが雇用機会均等」の意に解釈して求職してきたのである。

* Sounds like ~「~のようだね,~のように聞こえるね」

 口語でよく用いられる表現。

* smart「かしこい,機転の利く」

* working class dogは本来は「労働者」の意。本文では実際の犬にかけて用いてある。

* laughing matter「笑い話」

* hire「雇う」

* type「タイプで打つ、入力する」

* format「書式・体裁を整える」

* Tell me the rest of the story.「話の続きを聞かせて」

 このrestは「残り」の意。

* secretary「秘書」

* bilingual「2ヶ国語を話せる」

* too muchは本文では「あまりの難題である」の意。

* ordinary「普通の」

* far from ~「~には程遠い,決して~でない」

* in trouble「困っている」

* look up at ~「~を見上げる」

* meow「ミュー(猫の鳴き声)」(= mew)


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