第10話 とにかく稼げ

江戸から大阪の間はうまく回っている。金の心配は無い。むしろ釣りが出ている。

問題は赤間関と兵庫津の間、まったく採算が取れない。

人も荷も東海道に比べ格段に少ない。なにより外様大名が並んでいる。文の道など作ろうものなら目を付けられるだけだ。

なにか新しい儲け口を考えねば・・・。


ここでいつもの摂津の大店、「人が揃っているのなら、ぜひ頼みたい事がある。」

フム・・フム・・・要約すると「米の出来、不出来を調べて欲しい。」だった。


米なら自ら作っている。川沿いの荒れ地を開き何年もかけて稲田にしてきた。

百姓ではないが米作りなら誰にも負けないと皆が思っている。

金になるなら受けて立つ、親父様たちがやる気を出した。

山陽道に置いた拠点の回りから始める事になった。

この後、文の道と米の道が稼ぎの二本柱になって行く。


  *****


重清様が決められ、宗清様に受け継がれたこと。

「だれ一人、二度と飢えさせぬ。・・・金がなければ自ら稼ぐ。」

このために我らは力を合わせる・・・One for all, all for one.


始まりの章はここまで・・・

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御用商人**屋 @20211201a

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