04 チャンピオン
鉄が英知学園に入学する約半年前頃。
「次々と地下闘技場の選手を倒し、ついに
ここまでたどり着いた天才少年、マテツッッ!!
対するは、現役地下闘技場チャンピオン……
龍二ぃぃぃ!!!」
とある大きなビルの地下にある
地下闘技場と呼ばれる場所に大きなアナウンスが流れる。
次の瞬間、地下闘技場は観戦客の歓声に包まれた。
地下闘技場。
そこは全国から集まった実力者達が、
自身の実力を競い合う、格闘場である。
しかし、この地下闘技場は出場することすら難しく、
全国各地で行われている、
闘技場大会で優勝する必要がある。
そして、この地下闘技場には順位制度があり、
1位から200位、そして1位の上のチャンピオンという
201個の称号が存在する。
そして現在、そのチャンピオンを決める
6か月に1度のチャンピオン試合が行われている。
歓声の中、2人の男が中央のリングに上る。
「……まさか、ここまで来るとはな……」
龍二と呼ばれた男がそう呟くと、
「俺もまさかここまで来るとは思いませんでしたよ」
マテツこと松本鉄は、苦笑いでそう答えた。
すると、ニヤリと笑いながら龍二は拳を構えた。
それを見た鉄も拳を構える。
しかし、その構えは一般的なものではない構えだった。
「それでは……チャンピオン試合……スタ~ト!!」
そうアナウンスが流れ、2人の壮絶な戦いが始まった。
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