5 文殊 画レ子は、エメラルド公園で不思議なしゃべる猫に会い、鏡から世界の裏側へやってきて、小人に助けられました。

 「此処がエメラルド公園かあ。」


 なんだか、綺麗な海の見えるいい場所だなあ。ブランコ、滑り台、鉄棒、子供の遊ぶ遊具に、ベンチ、ステージ、そして海と、森。動物が歩いていた。


 「どこだろう・・・。こんなところに鏡何てあるのかなあ。」


 猫が歩いていた。


 どうしてだろう、何だか其の猫が鏡の場所を知っている気がして、私は猫の後を付けていた。すると猫が喋り出した。


 「何だい。御前は。」


 「えええええええ!!!!。」


 「猫が喋るのがそんなに驚きかい。猫だってみんな喋れるんだよ。人間だけが特別だ何て思うんじゃないよ。」


 「人間は特別ですよ。」


 「憎たらしい子だね。まあ、いい。実際喋れる猫は、地球には、私を含めて三匹しか居ないからね。こっちに来な、摩訶不思議学校に行くんだろ。」


 其の猫の周りから、けむりが出てきて。


 猫が女の人の姿になった。


 「まあ、私も、こっち側の存在だったってわけさ。猫に生まれたのに、猫では無かった。其れだけの事さ・・・。」


 「結界が張ってあるのさ、だからどれだけ探したかって見つからないよ。こっちへ来な。」


 無いはずの道が其処にはあった。


 森へ入っていったはず尚に、其処は、白い部屋だった、其の部屋の中央に鏡があった。


「さあ、行ってきな。」


 こうして私は、この世界の裏側うらがわ、もう一つの世界を知る事になった。

 

 其処は、深くて暗い森の中だった。


 周りは真っ暗で、ふくろうの鳴く声が聞えて不気味だ。


 周りは、樹や草で囲まれていて、全く此処が何処なのか、何処へ向かえばいいのかさえ分からず、空腹くうふくで死にそうだった。


 危険な生物がいたらどうしよう。


 身の安全が確保できず、一人で、恐怖した。


 如何にか、朝が来るまで持ちこたえようと、具現化によりライトを創り出し、当たりを照らした。


 すると、しげみの中から、危ないという声がした。


 子供だろうか、身長五十センチほどの小さな人間だった。


 「猛獣もうじゅうや、危険なむしおそわれたらどうするんだい。



 おいらは、小人のシルク。



 隠れ家があるからそこで、一晩明かせよ。姉ちゃんも居るから安心だぜ。」


 小人の住処は、私には、小さかったが何とか、入る事が出来た。


 「ごめんね。」


 「いいのよ。此処へ来たのは初めてなの???。」


 「はい。」


 「おぎゃあああ。おぎゃあああ。」


 赤ちゃんの泣き声がした。


 「お姉さんの子供ですか???。」


 「そうなのよ、最近出来たの。」


 すると、奥から、何事だと、男の小人が出てきた。


 「げっ人間。また、シルクのやろーが節介してんのか。此れで何度目だよ。エメラルド公園から来た奴だろ、此処へ来る奴は、大抵地球人たいていちきゅうじんさ。」


 「すいません、お邪魔じゃましてまーす。」


 「おい、人間、明日俺が、此の森の外まで案内してやるよ。外は危ないからな、戦闘経験せんとうけいけんのない奴は直ぐに死ぬ。死なれると迷惑だ。」


 「相変わらず口が悪いんだから。ふふふ。」


 次の日の朝。


 「ついて来い人間。シルクも来い。」


 「アズマさん。御願いします。」


  森を歩いて行くと、其処には、猛獣がうじょうじょいた。


 人間の大きさのカマキリやトンボ、蝶々、体長10メートル越えの狼やトラ、ライオン、熊、猪。


 「彼奴らを刺激するとろくな事にならねえ、縄張りを歩かないように、安全なルートを選んでる。」


 森を進み始めて、五時間後、遂に、私達は、森を抜けた。


 「俺たちの案内は此処までだ。此処からは、何処へ行くのも勝手にしろ。ちなみにこれが地図だ。人間様に巨大地図きょだいちずを作っておいてあるんだ。此れを参考に目的地まで無事たどり着けるといいな。じゃあよ。」

 

 地図によると さっきの森は妖精の森と言う森らしい、其処から、



 北に大都市 ルクセンブルク 



 南に 海洋都市かいようとし クク 



 西に 摩訶不思議学校 



 東に 天空塔てんくうとうと、地下迷宮ちかめいきゅうるらしい。

 

 101番道路を此処から西三百キロ程行くと、街があるらしい、更にそこから、三百キロ行くと、魔法都市 クルッススがあるらしい。其処から三百一番道路を空中に百キロ程飛ぶと摩訶不思議学校に着く。


 「果てしなく遠いなああああ。車とかないかなあア。」

  

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