BMW・X1

 レンタカーで借りた、私が初めて乗った外車、そしてクリーンディーゼル車です。そして実は、自分で運転する初めてのSUVでもありました。簡単なスペックは、こんな感じ。


パワートレイン:2.0L、直4ターボ (ディーゼル)

馬力・トルク:150ps(110kW)/4000rpm、33.7kg・m(330N・m)/1750~2750rpm

駆動方式:フルタイム4WD

トランスミッション:8AT

サイズ・重量:4455×1820×1610mm、 1660kg

最小回転半径:5.4m

燃費:19.6km/L(JC08モード)


 このクルマ、当初借りる予定では無かったのです。友達とレンタカー借りて釣りに行く、ということをたまにしていたのですが、まあ大学生で使えるお金は限られていますからコンパクトカーをいつも借りています。結構行きたい釣り場まで距離がある(走行距離にして往復250~300km弱くらいかな)上に途中で高速の無料区間を使う、さらに峠越えがあるので、好んでアクアを借りています(それなりにパワーがあるのと、燃費を考えると1つ下のクラスと借りるよりも安く済むということに気付いたので)。この時も私はアクアを予約していました。が、何と向こうの手違いで予約をダブルブッキングさせてしまったとかで、代わりに用意したのでどうぞ、と言われたのがこのX1でした。「え、良いの?」と思いはしたのですが、「大きい車が嫌じゃ無ければこれでどうですか? 予約時の値段(=アクアと同じ値段)で良いです、こちらの都合なので」なんて言って下さいましたので、ありがたくお言葉に甘えて借りました。ディーゼル車で(アクアよりは高かったけれど)燃料代もさほど高くはならないし、第一BMWなんて乗れる機会はほぼ無いでしょうから。


 さてさて、肝心のクルマ自体はと言いますと、素晴らしいものでした。着座位置の高さからか見晴らしは良く、結構小回りも利くのでボディサイズの割に扱いやすいクルマでした。ただ、リアは斜めに切ったデザインなので死角が大きく、後方視界は悪く(今まで乗った車の中では一番悪かった)、斜め後方も窓の小ささゆえかなり見辛く、駐車や車線変更は注意が必要だなと感じました。まあ、X1に限らずこういうデザインのSUVはこんなもんなのかもしれませんが(他のSUVは乗ったことがありません)。4WDということも相まってか、峠道ではグイグイ曲がってくれるクルマでした。足まわりがしっかりしているからなのでしょう、重心自体はさほど低くないはずなのですが(SUVにしては重心が低いのかも)ピタッと地面に張り付いてくれているかの様に、姿勢変化が少なくロールせずに曲がってくれるし、トルクやパワーもしっかりあって上り坂でもスッと加速してくれました。意図した通りのレスポンスをクルマが返してくれて、運転していて楽しいクルマでした。高速もラクに走れるし、どんな道でも快適に走りたいという人には持って来いのクルマだと思います。また、ナビの情報がメーター内に表示されるのですが、これが個人的にはかなり便利。視線を大きく移すこと無く情報が確認出来る上、「〇〇m先右折」などと表示してくれるので、チラッと手元を確認しただけでこの信号なのか、それともこの次の信号なのか等も分かります。

 そしてもう一つ驚いたのが、このクルマがBluetoothで他のデバイスと繋がること。スマホなんかと繋げば、静粛性の高い+恐らく良いオーディオがついているこのクルマの車内に好きな音楽なんかを快適に流せちゃうんですよね。自分が使うかと言われると微妙ですが、何だか未来を感じさせられる装備でした。今時の高級車ってこんなのまで装備されているのか、と。

 シートはホールド感が高く、走行性能や静粛性もあって長距離を走っても全然疲れを感じません。高速、市街地、ワインディングと様々な条件で走りましたが、どこでも快適性はバツグンで、本当に疲れない。内装の質感やデザインも良く、流石は高級車だなぁ、と感じました。


 やっぱり自分で乗るかと言われると大きすぎるかな、とは思いますが、本当に良いクルマだなぁと感じました。車体の剛性とかもそうなのでしょう、何というか走る、曲がる、止まる等といったクルマの基本がかっちりしていて、「人車一体」とでも言いましょうか、そんな走り方が出来る感覚がありました。お金のことを気にしなくて良いなら結構本気で欲しいな、と思えるクルマ。これが欧州の高級車か。

 

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