第3章 1.鼓動が激しくなる時

最近、時々心臓の鼓動が激しくなる時がある。

心配になって病院を受診したが、弁膜症、心筋梗塞、心筋症などの重大な疾患は見られないとのことだった。

まあ一安心というところだが、会社でも時々ドキッとすることがある。

「コーヒーの飲み過ぎかな」

そう思って飲む量を控えていたが、なかなか治まる気配は無い。


心臓そのものに異常があるわけではないのだが、どうも他の理由のようだ。


もともと人間は激しい運動をすると動悸が激しくなる。

学生の頃から運動部に所属していたので、動悸が早まると耳の後ろをおさえて治す習慣がある。

そういったことで、最近も何とかだましだまし調子を見ていたのだった。


運動後でも無いのに心拍数が上がるというのは不安になる。

健康には留意して生活を送っており、適度な運動も欠かさない。

老人の域になれば、それほど不思議ではないが私は中年なので疑問が残る。


身体の症状が悪いのは気になるので、ネット検索で調べてみた。

そうすると「フリップ-フロッピング ハート」という名前が出てきた。

これは、過度の発汗等の脱水による症状であると記載されていた。

つまり、心臓を供給する主要な血管が狭くなるという病気である。

また、甲状腺機能亢進症という病気も同様の意味合いで挙げられる。

どちらかの病気なのかと思い、日々脱水症状にならないように水分を十分補給しながら生活をするように心掛けた。


半月ほど経った頃には、動悸を感じる回数が減ってきたように思う。

寝ている時に、寝苦しい程汗をかいていたのだが、それは一種の脱水症状だったのかもしれない。

頭部からも汗が出るぐらいの勢いだったので、早めに気をつけるべきだった。


会社での秋の健康診断を受診した。

その結果、内科受診が必須とあった。

再度、病院で受診した。

すると、甲状腺関連で異常値が見られるということだった。

心臓の鼓動が早まっている原因は、脱水症状だけでなく甲状腺機能の異常も関係していたのだった。

甲状腺ホルモンの生産過程での異常が認められるので、薬を出してもらった。


一カ月後の受診では、甲状腺ホルモンの分泌には異常値が認められなかったため、経過観察となった。

その時には、かなり心拍の異常は感じられなくなっていた。


その後も、しばしば心拍に対して知覚異常を感じるものの以前よりは頻度がおさまってきている。

一時的に心臓の鼓動が高まった場合には、すぐに病院に行って受診するのが良いと感じたのであった。


関係あるのか無いのかわからないが、最近気になっている「音」の知覚とともに、心拍が異常に感じてきた。

スマホや家電を使用する時には、常に電波を受信している。

最近、若い人の間でも心臓疾患や甲状腺の病気になる人が多いと聞いている。

推測ではあるが、電波により身体にあらゆる影響を及ぼす可能性があるのではないかと思ってきている。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る