なりたかった夢

「忘れ物しないでね。」

帰り支度を済ませた。

「先生さようなら。」

「はい、さようならあしたも元気に来るんだよ。」

園児が過ぎ去った。さてと仕事に戻らないと。一年前私は勉強をして幼稚園教諭の資格を取った。AIの共存のために教育もAIが入って良い分野になった。私は前職よりも生きがいを感じている。

「京花さん。もう定時だから帰って良いよ。」

まだ仕事が残っている多分私もやった方が早く終わるだろう。前の私ならばそのまま帰っていただろうか。

「少し手伝いますよ。その方が効率もいいですし。」

私は仕事を一緒にやった。今の私は人間が嫌いではないからだ。これはりんごから学んだ。人は支え合って生きているものだと。

「ありがとう。終わったよ。」

そう感謝されると嬉しいものがある。本当にこの職に就いてよかったと感じる。帰り道に懐かしい人に出会った。少しだけ背が高くなっていた。

「京花だよね。」

そこにいたは両手で両親の手を繋いでいるりんごだった。

「こんばんは。幼稚園の先生どう。上手くやってる。」

そう聞いたのはほむらだった。少しだけ昔を思い出した。

「楽しいよ。そっちはどう。」

晃がふと苦笑いをしていた。

「元気いっぱいでね。ちょっと手が追いつかないっていうかなんというか。rightの時の本好きはどこ行ったのか。」

相変わらず何かに振り回されているご様子だった。人間とAIは分かり合って助け合えば幸せになれるそう感じた。

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5150 楓 紅葉 @sperk

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