望んだ社会
相棒
一年後AIの人権が認められて同等の扱いとなった。しかし私達は警察を辞めた。まあ色々と事情はあるのだが裏切ったことには変わりはしないその罪悪感だろうか。公園で黄昏ていた。この先どうするかを考えながら。
「相棒どうだ。仕事見つかったか。」
聴き慣れた声がする。豊さんだ。
「そう簡単には見つかりませんね。皮肉ですね。自由なのに仕事がないって。貴方もその口ですか。」
少しだけ苦笑してしまった。少しだけ働いていた時が懐かしく感じる。
「まあな。今更戻れんしな。仕事もあんまりないし。まあ貯蓄は切り崩せばあるけどな。真一大丈夫か。」
「まあ最低限の電気料金を払えばなんとかあと二年は持つ感じです。」
正直なところかなり切り詰めている。なので本気で職を探さないと。
「…なあ。相棒俺と探偵をしてくれないか。まあ個人経営だけど仕事内容が似ているだろう。そんでまた真一と仕事がしたいなって。」
そういうことならば断る理由もない。
「良いですよ。人のために何かしたいそう考えていました。それに豊さんとならば良い仕事が出来ます。」
「よろしくな真一。」
そう名前を呼ばれた時少しだけ疑問が残った。何故真一と付けてくれたのだろうか。
「そういえば真一という名前は理由があるんですか。」
すると空を浮かべて教えてくれた。
「あいつの名前だよ。…こんな湿っぽい話より準備しよう。」
そうして私達はまた誰かの為に働く事を選んだ。
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