抵抗

「襲撃なんて自殺行為だ。いつも言っている。悪い事は言わないやめろ。捕まって解体される。」

声を上げて京花さんは怒っていた。

「あいつらは自分の為に動く欲の権化よ。そんで平和主義を今更語る気。正気かしら。全く人間の犯罪は裁かれないのになんでAIだけ。コソコソしてずっと平行線じゃない。もういい慎吾はずっと死ぬまで平和主義を唱えたら。もと社畜。」

それに向かって大人しかった慎吾が雷を落とした。

「黙っていればよ。社畜呼ばわりかよ。人間の歴史知る。最終的には核で一発で終わらせられる。そこに行っては遅いから止めているだけだ。こうなったら終わりだ。全てが終わる。」

どちらも正論だがここで口出しするのは間違いだろう。すると京花さんは極論を持ってきた。

「じゃあ抵抗しないで死ねって言うの。」

「そうとは言ってないけど戦争になれば全てが終わる。それは分かり切った事だろう。」

反比例のグラフのように交わらないので答えが一向に出ない。

「なあ晃はどう思う。」

Dr.が尋ねてきた。

「僕らも悪魔に転ずる時かもしれません。ペスタロッチは言いました天使にも悪魔にもなりうる存在と。だから襲撃しましょう。これは犯罪ではなく抵抗です。」

「流石話が分かる晃。」

「ただ一つだけ約束してほしい。人に危害を与えない事。」

その約束を交わし私達は計画を立てた。

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