第14話 書けないから読んでました

 体調悪いと書けないんですね。びっくりです。


 三連休中お腹痛かったんです。胃腸炎でした。しばしの野菜スープ、お粥生活を勧められました。


 お薬も効いてトイレに通わなくても良くなってやまいという看板を掲げてひっくり返ってました。で、書こうと思ったんですけどなんかろくな事が浮かばないんです。書いては消し書いては消し。仕方ないので読みに徹してました。で、何故か、ホラー。普段読まないのに腹痛とともにホラーを。お世話になりました。


 昔から体調悪い時に怖いものを読みがちです。小学生の頃風邪気味の雨の日曜日に世界童話文学全集のギリシア神話を読んで、頭痛がひどくなった覚えがあります。太陽馬車が暴走してパエトンが焼けながら落ちる挿絵とかゴルゴンの生首の挿絵とか。生々しいですよね。


 でもあまり怖いのは得意じゃないです。特に子どもの頃(小学低学年頃)の三大怖い本が「はだしのゲン」「人体図鑑」「わがかくし念仏」でした。「はだしのゲン」は友人のお父さんの蔵書で友人に見せられまして。しばらく眠れなかったです。


 夜うっかり目を覚ますとシーンが蘇って怖くなって眠れなくて母の布団に潜り込みに行ってました。でも、それ迷惑だったらしくて(大人になった今なら分かります。)父が廊下に「人体図鑑」を置いたりしてました。怖くてその先に進んで親の寝室に入ってこないようにですね。残念。暗いから気づかないんです。乗り越えてましたわ。今となってはなんで、骸骨や解剖図や爪が変になって伸びてる人の写真があんなに怖かったんでしょう。


「わがかくし念仏」は2歳だった時の姉が階段に積まれたその表紙をみて恐怖のあまり転げ落ちたという本でして、私は大人になるまでまともに見た事無かったです。怖いよ〜と言いながら見せてくるのでいつも逃げ回ってましたから。気になって検索かけてみた○mazonでも手に入る!で、表紙が記憶と全然違ってました。これは!と思って実家に電話しました。ちょうどお風呂に入っていたため電話をとりついだ母に事情を説明すると


「あれね、姉子(仮名)が2階から転がり落ちてね。なんとも無かったから良かったけど」


とため息をつきながら未だ健在の姉の頭を心配してました。父はご機嫌に


「あれね、いつでも出すよ。なんなら差し上げましょうか。クックック」


「わがかくし念仏」の作者様すみません。父は本の用途間違えてます。はい。




 

 

 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る