第3話 ・・・とある船団の副官が、副官でなくなるまでの物語。 楽しかったですけど、別れの物語・・・。

大航海時代5備忘録


主人公が異世界に囚われていたニーナ、そして主人公の父・嘘つきラモンをお手手繋いで仲良く3人で帰還した後の話。



ニーナ

副官ニーナ 帰還しました。


ロッコ

さぁ、宴会だ!!

うちらの副官が帰って来たぞ!



(その日の晩)

木偶ニーナ

私の役目は終わりました。

私は航海する中で、もう一人のニーナどしてどうすればいいのか考えて来ました。

覚えていますが?私は、ハレットさんたちに言いました。

『みんなが幸せになる道を探します』って。

だから、みんなが幸せになった今、私の役目は終わったと思うんです。

今は覚えていても、やがて私のことは忘れます。

半月もすればあいまいになって、ひと月もすれば、綺麗に忘れちゃうはずです。


この手紙だって、たくさんの書状の中に埋もれて

いつか何の手紙かも分からなくなって、処分する事でしょう。


それでいいのです。私と航海した旅は、記憶の彼方にちょっぴり残るくらいで十分です。

これは私の物語でした。

そして、私の物語は終わりになります。

・・・とある船団の副官が、副官でなくなるまでの物語。

楽しかったですけど、別れの物語・・・。


・・・・・・・・・・。

ニーナ

・・・って、何ですか、この置手紙は!?



ロッコ

知るかよ!起きたら、この手紙だけが残されていて・・・・!

いま、総動員で探してる!!


部下(モブ。赤バンダナ)

提督!!救助艇が一艘、なくなってやす!それに・・・


ロッコ

それに?


部下(モブ。赤バンダナ)

かなりの、血痕が・・・・


ロッコ

血痕!?


ニーナ

ねぇ、おじいちゃん。ニーナさん、最近、銃で怪我した?


ロッコ

銃で?


ニーナ

引き継いだコートに、大きな穴があって、縫われて修繕されていたんだけど、そんなに前のものではないわ。


ロッコ

いや、この間の連戦だって怪我は・・・・

いや、待てよ・・・・コインを奪われたあの時・・・


(回想)

ディヴィ・ジョーンズ

邪魔だ。


ロッコ

うおおおっ!?


ニーナ

危ないっ!


(ニーナがロッコに体当たりをした!)


ロッコ

・・・・・・


ディヴィ・ジョーンズ

ちっ、邪魔だてを・・・・

木偶のくせに、一丁前に人助けとは笑わせる!


(回想終わり)


ロッコ

・・・・あの時か!


ニーナ

終わらせません。


勝手に物語を終わらせる気になっているようですが、そうはいきません。

無理やりにでも続きを執筆してもらいます。


(ーーーー同じ頃)

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