第14話 後日談...

後日…


「おつかれー」


三人で乾杯する。


「なんで俺呼んでくれなかったんすか?」


不満げな井場やん。


約束の焼肉屋で飲んでいる。


話題はもちろん除霊騒ぎ。


「俺も見たかったなー、色町さんの寺生まれのTさんばりの破ぁっ」


私はずっとからかわれている。


「洗心術って、2ちゃんの妖怪退治してるけど質問ある? っていうスレのやつっすよね?」


井場やんは暇潰しによく2ちゃんを見ている。


「そーやで」


オカ板で見た修行法を3~4年もやっているとか人に知られたくなかったなぁ・・・


「マジで効くんすね!俺もしよかな(笑)」


「てゆーか、オカ板で見たやつ真面目にするとか(笑)」


恒樹が笑っている。


コイツめ、喉元過ぎて熱さ忘れやがって!!


「あーぁ、俺頑張ったのにそんなん言うんや、じゃあ、すんませーん特上カルビと特上ハラミ三人前ずつ追加で!!」


「特上て! ちょっと手加減してくださいよ」


「あとユッケも!」


「にしても、そんなに幽霊とか興味あるわりになんで心霊スポットとか肝試しとか行かないんすか?」


井場やんが不思議そうに聞いてくる。


「まぁオカンに言われてって言うのもあるけど」


「でもそんだけ興味持ってたら普通行きません」


「まぁ、早い話が怖いからよう行かんってこっちゃな」


母親の刷り込み教育だ。


幽霊怖い。


子供の頃は夜中にトイレに行くのも怖くて行けなかった。


今は大人になったから夜中のトイレもちょっとしか怖くない。


大人になったもんだ。


「じゃあなんで今回除霊とかしたんすか? 結構乗り気でぐいぐい来ましたよね?」


「そらお前、破ぁってしてみたかったからやがな」


「「したかったんかいっ!!」」




肝試し 《完》

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

後輩が肝試しに行って憑かれたようなので素人だけど除霊してみた。 金城sora @sora-kinnjou

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ