第2話「忙しなく過ぎ去る日々…」⑧

※場所は佐賀県武雄市朝日町たけおしあさひちょうエスカンパニー前。第2話「忙しなく過ぎ去る日々…」⑦後日10月18日。時間は17時頃(※)内は演出指示です。<>はセリフ以外の演出ほかシュチュエーションです。★は出来ればお願い項目。傍点は佐賀弁。


涼子りょうこ:「これで一応ですが、"緒妻家おつま"の改修工事は全部おわったですよ!」


ゆう:「ありがとう"涼子りょうこ"ちゃん!」


涼子りょうこ:「いえいえ、これがウチの仕事ですから…。ただ、どうしても…"被災住居ひさいじゅうきょ応援支援制度おうえんしえんせいど"の支援金や"被災者生活ひさいしゃせいかつ再建支援金さいけんしえんきん"では補えなかった部分は最小限の修理で誤魔化しとうです。ウチとしては、がばい申し訳なかと思うとうとです。」


ゆう:「これは仕方涼子りょうこちゃん!でも、ちゃんと住む家として大事など部分は全部が、感謝!」


涼子りょうこ:「言うて、ウチも少しは気持ちも晴れます!それに、"例の計画"ですよね!」


志織しおり:「社長、その前々から、"涼子りょうこ"さんと言っている"例の計画"って何ですか?気になって気になって仕方ないんですが…。」


叶恵かなえ:「"志織しおり"先輩、社長の考える作戦ですから、ろくな目には合いませんよ!聞かない方が良いと思います!」


志織しおり:「"叶恵かなえ"ちゃん!幾ら、社長の妹さんであろうと、それは失礼よ!」


叶恵かなえ:「"志織しおり"先輩は本当に…運が良いというか…"災難に舞い込まれない人"というか…。羨ましいですよ!」


涼子りょうこ:「それ、同じことをこの前、ウチもよ…。」


叶恵かなえ:「"涼子りょうこ"さんも、そう思います?」


涼子りょうこ:「ははははは…思う思う!本当に"羨ましい幸運の持ち主"というか何というか…。」


志織しおり:「"涼子りょうこ"さん…。そして、"叶恵かなえ"ちゃんまで、同じことを…。」


ゆう:「"志織しおり"ちゃん、"災難に巻き込まれないって良いこと"よ!私も本当に"志織しおり"ちゃんが羨まし~い。」


志織しおり:「しゃ、社長―!」


涼子りょうこ:「まあ、"緒妻おつま社長"、この件は本当に応急処置的な工事ですから…。どうしても建物自体は年々劣化していきます…。少しづつ手直ししながら、もう、こんな"豪雨災害"もですが、何も祈るばかりですよ!」


ゆう:「そうね…。結局、床材の張り替え、フローリングと断熱材の交換…。"被災住居ひさいじゅうきょ応援支援制度おうえんしえんせいど"の支援金や"被災者生活ひさいしゃせいかつ再建支援金さいけんしえんきん"で出していただけたけど、普通に考えたら小規模な工事でも数百万はかかる工事だからね…。」


涼子りょうこ:「お金を支援してくれるだけでも、まだ"マシ"ですよ!完全に古い家で"全壊"した人は"被災住居ひさいじゅうきょ応援支援制度おうえんしえんせいど"の支援金や"被災者生活ひさいしゃせいかつ再建支援金さいけんしえんきん"だしてもらっても、全然、お金が足りないから"仮設住宅"に住んでる人もいます。それにウチの"村下建築むらしたけんちく"が委託されて建てたアパートのオーナーの方なんですけど…。入居後、2週間で水没…。例の全国ニュースの建物ですよ…。」


志織しおり:「あああ…。避難所に行く前に寮の2階のおばちゃんの部屋のテレビで観てました!あの建物ですか?」


涼子りょうこ:「"志織しおり"、そうあの建物…。入居して2週間で激流となった豪雨の川に流されて"全壊"…。そして、もう引き渡されたから委託先の不動産会社には責任は!

加えて、"火災保険"に入っとたけど…"水害"は対象外になってたんだってさ!多額のお金ば借りてアパート建ててこれからだって時に…全部、本当に水に流された人の…。ほかにも、油が漏れた鉄工所の人達も大変だった-。兎に角、職場が偶々、そこの鉄工所で働いているってだけで本人は悪く避難されたり…家族離散した人も…。どこまで本当かはけどね…。」


志織しおり:「まだ、エスカンパニーは涼子りょうこさんの手で復活しましたし、頑張れますよね!社長!」


ゆう:「"叶恵かなえ"はどう思う…。姉さんの会社、まだ頑張れると思う…。」


叶恵かなえ:「頑張れるも何も…。鹿島かしまの"前線カフェ"も、門前もんぜん商店街しょうてんがいの活性化の為にアイドル活動で頑張ってるバイトの子達もがいるじゃないですか…。全てが何もなくなった訳ではないですよね!」


ゆう:「あら…手厳しい事をいうのね…"叶恵かなえ"!」


涼子りょうこ:「プププププ…ッ」


志織しおり:「り、"涼子りょうこ"さんいきなり何を笑ってるんですか?」


涼子りょうこ:「"志織しおり"、この"叶恵かなえ"って、"緒妻家おつま"社長の妹さんなんだろう?」


志織しおり「はい。"叶恵かなえ"ちゃんは社長の妹さんです。」


涼子りょうこ:「それじゃあ、ウチの仕事終わり位に帰ってきている時々見る、あの"珠花しゅか"ちゃんって子も妹さんなんだろう?」


涼子りょうこ:「ウチ個人の意見が、"緒妻家おつま"社長は,

策士さくしばいね!」


ゆう:「ちょ、ちょっと"涼子りょうこ"ちゃん!怒るわよ!」


涼子りょうこ:「"頑張れる"…って悲観的なば考える様な人なら、"例の作戦"のことなんかとですよ!それに支える家族が沢山いるのに諦める様な人とも、塚原つかはら社長から耳にタコができる程、聞いですから…」


志織しおり「社長、それじゃあ…いい加減、その"例の作戦"を教えてくださいよ!」


ゆう:「いや…"作戦"って大げさに言ってるだけで大した事じゃないから…。いずれって事で…」


涼子りょうこ:「どちらにしろ…"2か月位先"の事ですよね…。"免許"もらえるの?」


ゆう:「"涼子りょうこ"ちゃん…それはまだ…NG!」


志織しおり:「社長、"免許"ってなんですか…。そんな、何かの"免許"を取りに行くほどの事なんですか…。」


ゆう:「"志織しおり"ちゃん、取れるかどうかは分からないから…ね。取れなかったら恥ずかしいから、その"免許"をちゃんと取ってから、発表します!これでいい"涼子りょうこ"ちゃん?」


涼子りょうこ:「それでいいんじゃないんですか!"志織しおり"もお楽しみにって事で!!ウチは帰ります!」

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