1.5

帰りたくないし、公園にでも行って食べようかな…と立ち上がると、


「おい優希〜、何やってんだよ早くしろよ……ん?誰?」


なんか知らない人が現れた。

誰だこの人……とじっと見つめるとその人も私を見てくる。

そんな私たちにくすくす笑うゆうきくんは私の前に出て、


「あぁ、陸。この子はいおりちゃん。こんな時間にここにいたから声をかけたんだよ。」


そう言った。


陸、と呼ばれた人はふーん、と言ってゆうきくんの後ろにいる私の顔を覗き込んでくる。


「なるほどな〜。お前歳いくつ?」


そう聞かれて右手で1を作った後に両手で7を作った。


「…17歳か…それにしては小柄だね…」


「あ?こいつなんで話さねぇんだよ」


「話せないんだよ。」


お前は一旦黙れとゆうきくんが言った後に、びっくりしたような顔をしてそのまま舌打ちをしてどこかに消えてった。


「そっか、いおりちゃんは17歳なんだね。じゃあ同い年だ。」


と、笑って私の頭を撫でてくれるゆうきくんにゆうきくんも?と指さして首を傾げると、そうだよ、と頷いた。




  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る