第20話 それから

それから、家の最寄り駅までの一駅を電車に乗りました。


いつもなら歩いて帰る距離なんですが、わざわざ切符を買って、電車に乗りました。

疲れたのもありますが、とにかく明るく暖かい場所にいたかった。


寒くもないし、怖くもないし、暗くもないし


電車っていいもんですね。


電車の中で、飲み会を欠席するLINEを入れました。私には飲み会に行ける程の体力、気力はもうありませんでした。


別に心配はしてないと思いますが、針テラス以来の連絡なので、少し懐かしさすらありました。


次に、家族にも帰る旨のLINEを送りました。


おっつー


妻からのLINEは、なんとも軽いものでした。

それがまた、何事もなく無事に帰って来れた事を実感させてくれました。


駅前でコンビニに寄って帰りました。

あんだけ恋しかったコンビニですが、ここまで来ると意外と普通な感じです。

結局、子供の好きなアイスを買っただけで帰路に着きました。

「帰るまでが遠足」感はまだ残っており、いつもより、心なしかしっかり歩いてます。


ただいまの後、濡れた服を洗濯機に入れ終わる頃、やっと張り詰めていた心を緩める事が出来ました。

異世界から帰ってきたかの様な不思議な感じでした。


達成感、安心感、感謝の気持ち


いつもそばにいる人や物、お店、近くのコンビニに感謝。

そこに居て当然、あって当然のものに妙に感謝の気持ちになりました。


数日後、上司の過去の栄光の話

今の上司からは想像付かない話ですが。。


きっと本当なんでしょう。

少なくとも経験し、感じた事は間違いなく本当なんでしょう。


いつもは、疑惑いっぱいで聞いてましたが、今日は素直に話を聞く事が出来ました。


過去の栄光の話も、ちょっと楽しかったりしました。


これからはちょっと聞いてみようかな。


ちなみに、レンタルバイクは返却後も特にめんどくさい事は何も無く、クレジットカードの引き落としは、レンタル料金のみの支払いでした。

レンタルバイクを借りる際に少し心配していましたが、そこは何事も無く、安心しました。


引き落としが終わる頃、また辛い記憶は薄れて、楽しかった記憶のみが残っていました。

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