第19話 僕の妹は僕がかまってやらないと拗ねる。

 土曜日僕は惰眠をむさぼっていた。その時

「お兄ちゃん!起きろー!」

 と起こしてくる奴がいた。

「眠いから寝かせてくれ。頼む」

 そう言って僕は毛布に潜る。すると

「宮都、そろそろ起きなさい」

 お母さんが起こしにきた。なので起きることに。

 着替えを済ませ、顔を洗い、朝ご飯を食べ、歯磨きをする。

 そのあとテストが近いのでテスト勉強を自分の部屋でやることに。ちなみにだが、僕は中学生のころから午前中は”数系”の科目の勉強をやることにしている。

 数系の科目の勉強をやっていると、気が付くと午後0:00になっていたのでリビングに行くとお母さんに

「宮都、悪いんだけどさ、鏡花きょうかと一緒に勉強をしてくれないかしら?」

 と頼まれた。

 なので昼ご飯を食べ終わり、少し休憩すると

「鏡花、勉強するぞ」

 と僕が言うと

「え~、めんどくさい!」

 と駄々をこねたので

「場所は僕の部屋」

 と言うと

「やる!勉強頑張る!」

 とやる気をみなぎらせた。

 午前は数系の勉強をしたので、午後は暗記物や国語をやることに。鏡花は”数学系”の勉強をやるみたいだ。


 数時間後、鏡花が

「少し休憩しようよぉ。頭パンクしそうだよぉ」

 と懇願してきたため

「じゃあ、お菓子でも食べるか。何がいい?」

 と聞くと

「なんでもいいよ!」

 と言われたのでリビングに行き、適当にお菓子を選んでいると

「宮都、鏡花はちゃんと勉強やってる?」

 とお母さんが聞いてきたので

「うん。今は休憩時間にしたんだよ」

 と言うと

「そうなの。頑張りすぎないでね?何かあったら観葉植物スペースに来てね。そこでお父さんと観葉植物を愛でてるから」

 と言いながら小さいじょうろに水を入れていた。


 部屋に戻り、お菓子を鏡花と食べていると、冬華とうかからメッセージがきた。

【冬華】今何しているんですか?

【宮都】妹と勉強をついさっきまでやってたんだけど、疲れたからお菓子食べて休憩してるよ。

【冬華】そうなんですか。私も今勉強を少し中断して休憩中です。

【冬華】そういえばなんですが、今日の午後2:00頃に犯人が捕まったんですって。喜ばしいニュースです!

【宮都】やっと捕まったのか。

【冬華】あっさりしているのですね。何故です?

【宮都】う~ん、うまくは言えないんだけど、捕まったのは、罪の重さを知ってもらうという点ではうれしいけどさ、僕が眠ってた2週間は戻ってこないじゃん。だからさ、そこまでうれしいとは思ってないかな。もちろん冬華を救わなきゃよかったとか言いたいんじゃなくてさ。

【冬華】そういうものなんでしょうか?

【宮都】まあ、僕の考え方だからね。そこは人それぞれでしょ?

【冬華】そうですね

【冬華】話は変わるのですが、雪は11月下旬ぐらいから降るらしいですよ。

【宮都】今年も降るのか…

【冬華】ですね。

【冬華】それでは、勉強に戻ります。

 とメッセージがきたため、僕も再開することに。


 時間がたって午後6:00.

 そろそろ夜ご飯なので

「鏡花、今日はそこまでにしてリビングに行こうか」

 と声をかけると

「うん!」

 と言って教科書などを自分の部屋に持っていく。僕はそれを待ち、一緒にリビングに行く。

 リビングに行くと、おいてある観葉植物が変わっていた。その時僕はお母さんが「鏡花と一緒に勉強してくれない?」と頼んだ理由がやっと分かった。


 日曜日。昨日、勉強をやりすぎたからなのかはわからないが、やる気が出なかったので自室で漫画を読んでいると、冬華からメッセージがきた。

【冬華】すみません。朝からメッセージを送ってしまって。

【宮都】いや、そのためのアプリだよ?午前5:00とかはさすがにダメだけど今ぐらいの時間なら送ってきてもいいよ?

【冬華】そうなのですね。勉強になります。

【冬華】ところで、アトを私とやってませんよね?

【宮都】ああ、そうだな。今からやるか?

【冬華】いいんですか?あなたの時間を奪うことになるのに。

【宮都】いや、深く考えるなよ?!ゲームは楽しむためのものだから!そんなこと考えながらやる人はいないよ?!

【冬華】わかりました。ところで私は多分ちゅーとりある?は終わらせたと思うんですよ。多分。

【宮都】じゃあ今何章表示されてる?

【冬華】見てみたら1章ですね。

【宮都】じゃあ協力プレイができるな!

【冬華】そうなんですね!良かったです!

【冬華】じゃあ早速お願いしてもいいですか?

【宮都】了解。今誘うから待ってて。あっ、これからゲーム内のチャットに移るから。

【冬華】ゲーム内チャットですか?これから通話しながらやりませんか?というか、声を聞きたいです。

【宮都】わかった。今から通話しよう

 とメッセージを打った瞬間、冬華から通話に招待されたため、スマホにイヤホンを付けたあと、通話に出る。

『1日ぶりです!宮都様の声を聞くのが!』

「気軽に通話してもいいんだぞ?」

『わかりました!これからしたいときに通話しますね!』

「でも、時間帯だけには気をつけろよ?」

『わかりました!』

 と言うやり取りのあと、アトをやる。

 冬華は、「ああ、操作が上手く行かない…」、「ああ、ゲームオーバーです…」、「そこから敵が出てくるんですか⁉びっくりです!」、「この敵キャラ、かわいいです!」、「この装備、かわいいです!着てみたいですね…」などとリアクションをしながらやっていた。

 しばらくすると

『もうそろそろ昼ご飯の時間帯ですね。今日はこの後勉強をします。宮都様の声が聞けたので俄然やる気が出ました』

 冬華が言ったので

「そうなのか。頑張りすぎるなよ?」

 と僕がそう言うと

『はい!ではまた!』

 と冬華が言って通話を終えた。

 通話を終え、リビングに行くと、お父さんとお母さんしかいなかった。

「あれ?鏡花きょうかは?いつもならリビングにいるはずなのにな」

「宮都。今日、鏡花にかまってあげた?」

 とお母さんに聞かれたので

「いや?今日部屋に来ていない気がするけど…」

 そう僕は答える。お母さんは何か考えるしぐさをすると

「10時ごろ何してた?」

 と聞かれたため

「冬華とゲーム…、あ~そういうことか。」

 と納得していると

「鏡花の部屋に行って呼んできて」

 と言われたので呼びに行くことに。冬華の部屋のドアをノックすると、現在進行形で泣いている鏡花が出てきて

「お兄ちゃん。私のことが嫌いになったから、無視したの?」

 と言う。僕は抱きしめて

「ごめんね。嫌いになってなんかないよ。ただ、イヤホンをつけて通話をしながら友達とゲームをやっててね、ノック音に気が付かなかったんだ。」

 と答えると

「ほんとに?嫌いになってない?」

 と目に涙を貯めた状態の上目遣いで聞いてきたため

「うん。嫌いになってない」

 と答えると、やっと笑顔になった。

 昼ご飯を食べた後あとは鏡花と一緒に過ごした。

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