第29話 まさか・・・ 1 ※ほぼ近況報告

 前話からこの話まで1カ月もの空白を空け、さらには他の作品も滞ってしまっており、大変申し訳ありません。


 いつも温かく見守っていただき、本当にありがとうございます。


 突然ですが、作品にお付き合いいただいている貴方様へ。

 近況の報告を兼ねたお話をさせていただきたいと思い、前回から話は大分飛びますが、急きょ今回のお話を展開させていただくことにいたしました。


 お付き合いいただけますと幸いです。


 それでは本編にて・・・・・・。



***************


 ・・・・・・これはもしや。


 なんと!久ぶり過ぎる妊娠の兆し。

 ワクワクしながら8年前に使用期限が切れてしまった検査薬を箪笥の奥から掘り起こして使ってみると、ものの数秒で線が二本。


 わー!陽性だぁ!


 だがしかし、使用期限8年過ぎの検査キットのだした結果なんて、どう考えたっていい加減過ぎることこの上ないわけで・・・・・・。


 メニエールの薬を服用していることや最近すっかり落ち着いて、すっかり止まることがなくなったとはいえ、心臓の心配もある。


 私の心臓が止まってしまっては、腹の子まで巻き添えにしてしまうからね。


 すぐさま産院を検索し、『循環器内科有り。持病のある方のフォローの自信あり』という感じのうたい文句が書かれている近所の産院へ朝一で向かった。


 予約無しの診療だったものだからかなり待たされるものかと思いきや、待合室の混雑っぷりを無視して、さほど待たされずに呼ばれた。


 ニコニコと物腰の柔らかいお爺ちゃん先生の診断で、妊娠が確定。


 ところがどっこい。

 凄い嬉しい!どうしよう!・・・と、こころの中で飛び上がるほどはしゃいだのはどうやら私だけのことで、お医者はお祝いの言葉をまるで口にしなかった。


 それどころか、鼻で笑って馬鹿にしている気配さえある。


 「ま、妊娠は間違いないけどね。こんなに小さいんじゃ袋しか見えないよ」


 この医者、凄く感じがいいけれど何かがおかしい。


 何だか嫌な予感がする。

 なんといっても私ときたら、悪いものの引きだけは抜群にいい。

 そんでもって、私の『嫌な予感』というやつはこれ以上ないほど不吉なことに、全く外れたことがないんだ。


 とはいえ頭ごなしに判断してしまうのはよくないよね。


 ゆっくり息を吐き出し、既に診断を終える気満々でこちらに背中を向けてしまった医者に問いかける。


 「すみません。妊娠が確かなら、服用している薬を止める必要があるのではと思って、すぐに確認にきたものですから」


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る