304



 土壇場でこそ、余裕を持つ。 


 真剣、フルパワー、緊張感、集中……。 本来ならばどれもがここ一番にこそ発揮されるべき要素。


 しかしここに来て季人はひとまずそれを普段使っていない頭のさらに片隅へと追いやった。


 自分は言うほど突発的な状況に柔軟に対処出来るほど、起用に立ち回る事が出来ないと誰よりも分かっている。 何せ自分のことだ。 自分のことは自分が一番よく分かっている。


 誰よりも未知に焦がれ、未開に惹かれるとは言っても、自分は一般の成人男性レベルの能力しかない。


 心は常に前向きであるのに対して、DNAに刻まれた生存本能は正直に、震えという目に見える形で現れる。 それを、季人は恐怖だと認めたくない。


 心臓はホールに響きそうなほどに音を立て、両足は先ほどから震えが止まらない。


 テンションは上がっているのに、体の方はやけに冷めた反応だと季人の口から乾いた笑いが漏れた。



 ――しかし、ならばと開き直る。



 結局のところ、それらの事象に身構えたところで自分に出来る事はたかがしれている。


 ひとまず、形だけでも、振りだけでも余裕を持つ事から始める。


 飄々と、自分のペースで、保身に凝り固まった体を数回深呼吸して、心にマッサージを施すように。


 何事も挑戦という道を進む時、何よりも最初の一歩を踏み出すのが難しいのであって、それさえ乗り切れば大体どうにでもなる。 そして踏み出した後は、もう勢いで突っ走るだけだ。


 腹は決まった。 その瞳に迷いはない。 自然と表情筋も柔らかくなってきた。


 そこまでくれば、後はもうどう動けばいいのか、自分の体は初めから知っていたかの様に舞台袖の黒幕から季人の体を表に運び出した。 そして――。


「いや~ども~」


 最初の一言を渇いたのどから絞り出した。


「こんばんわ」


 対して帰ってきたのは、氷のように冷たく鋭い声。 そしてどこか暖かみのある表情を浮かべた十代と見て取れる少女の姿だった。


 ステージにより近づいた時、その天井より照らされる光が、少女の藍色がかった長髪と、胸元に光るシルバーのペンダントを煌めかせ、何より、右手に持った銀色の輝きを放つフルートを鮮やかに写しだす。


 引き込まれた……と言えば誇張しすぎか。


 ただ、確かにこの瞬間、季人はその光景に引き込まれていた。


 しかし、そこで思考停止することは自分を不利に導く事だと即座に判断し、季人は口を開いた。


「知り合いがコンサートの招待客だったみたいなんだ。 まだ席は空いてるようだし、俺もいいかな?」


「ふふ。 残念だけど、チケットがないのなら、お引き取り願うしかないわね」


 仄かに浮かべた笑顔は眩しい太陽というより、全てを淡く照らす月のようだ。


 全ての要因、この場で言うところの舞台装置が、目の前の少女を蠱惑的に見せてくる。


 それに囚われるのは自らの立場を後退させる事だと自分を叱咤し、まくし立てるように季人は言葉を紡いでいく。


「じゃあ、知り合いの代わりに俺が拝聴するから、それでいいだろ? 観客動員数は変わらないぜ?」


「私の音楽を楽しんでくれる人の方が、演奏のしがいがあるというものよ」


「言いたい事は分るよ。 俺だって、カラオケに行く時は赤の他人と一緒より、共に盛り上がる事が出来る顔見知りの方がずっといいさ。 それでも、公演時間と年齢確認ぐらいはしてくれないと。 おかげで保護者にいらない心配がかかる。 にしても……」


 ようやく、舞台上と観客席の照明の変化に目が慣れてきた季人。


 改めて壇上から見渡すことによって目に入ってきたのは、席に座る警備服や作業服を着た者達。 恐らくここの施工関係者だろう。


「……っ」


 そして、朝別れた時のままの姿で眠るように椅子に座っていた御伽の姿だった。


 他にも、制服や私服を着た御伽と同じくらいの年齢と思われる少女たち。


 それ以上は、近寄ってみなければ詳細は分からない。 いや、近寄ってみたところで分からないかもしれない。


 だけど、見つけた。


 御伽の姿を目に捉えた時、興奮状態の中で一抹の安堵感を抱いた。 そして、その瞬間確かに達成感を季人は感じた。


 それは、笑顔の形がより自然になった事が自分でも分るほど、表情に現れたようだった。


「……確かに、ここにいる奴らは皆、意識を失うほどあんたの音楽に聞き惚れているみたいだな」


 かと言って、まだ気を抜くことは出来ない。 事態はまだ少しも動き出してはいないのだから。


「感受性の高い人ほど、カタルシスを得たときの反動も大きいという事です」


 それは涙腺が緩むとか、体が震えるといったレベルじゃないのか。


 気を失うほどのカタルシスってのは聞いたことがない。


 アイドルに対する熱烈なファンとかいう類なら、ままあるのかもしれないが。 少なくとも自分は感じた事は無い。


「……そうかい。 それじゃ、感動のあまり失神した知り合いは、俺が運び出しておくから、気にせず続きをやっててくれ。 演奏の邪魔をする気はないんだ」


 季人はステージから降り、少女を中心に回り込むようにして壁際を進み、御伽の傍らに到着する。


 顔色は悪くない。 自発呼吸もしている。


 どうやら、普通に眠っているようだ。


 その様子を目で追っていた少女が優しく微笑む。


「そうね。 あまり女の子が出歩く時間でもないものね。 いいわ。 どうぞエスコートしてあげて」


 咄嗟には、意味を理解できなかった。


「……は?」


 その意外な言葉に、季人の頭の中に一瞬ブランクが生まれる。 安心感や警戒心を抱く前に、毒気を抜かれてしまった。


 別の意味でこの空間を無音が支配したような気がした。 まさに言葉も無いとはこのことだ。 


 いい感じで緊張もほぐれてきて、心に熱気を帯び始めてきた。 そこに、これからという時に、冷水を遠慮なくぶっ掛けられた気分だ。


 この少女は今何と言った? どういう意味だ? 連れて帰れという意味合いで言ったのか?


 これだけの事をしておいて、今更、それは無いんじゃないか?



 ――人をここまで興奮させるお膳立てを組み立てておいて、それは無いんじゃないか?



「……お前、結局何がしたいんだ? こんなに大勢集めて、本当にコンサートをする訳じゃないんだろう」


 震えそうになる声。 表情には出さないが、そこには虚しさと焦燥が籠められていた。


 少女に言われた通り、直ぐにこの場から御伽を連れ帰れば話は終わるだろう。


 しかし、季人の性分はそんな事、選択肢の一つにも上らなかった。


「私がしたかった事は、ひとまずこれでお終い。 ここにいる人達にも別に何もしないわ」


「いやいや、何もしないって事も無いだろう。 この後気絶してる奴らを神隠しするんじゃないのかよ。 おたくら、朝刊一面を毎日飾ってたんだぜ。 痕跡も無く人が神隠しのように消失する怪事件。 大体の人間がネットやメディアを通して知ってるんだ。 少なくとも都民はこの話題を井戸端で花咲かせているぜ」


 だというのに、これで幕引きだって言ってるのか? もう事は済んだからお帰りくださいと? ここまで導線を引いておいて、世間の衆目を散々集めておいて……。


 もうこの際、周囲に他の仲間が居たとしても関係ない。 どうでもいい。


 目の前の少女は、季人に向かって、部外者だと言ったようなものだ。 蚊帳の外だと。


 実際その通りだ。 反論の余地もない。 今回の事の始まりも、顛末もまだ何も掴めちゃいない。


 加えて、これは刑事事件に相当するものであり、ワールドアパートが踏み込むべきじゃないことも、ここにきてはっきりした。


 だが、今の季人にとっては少女の言葉は、生殺し以外の何物でもない。


 御伽を連れて帰るのが目的だった。 そして無事に見つけて、帰れば日常に戻れる。 話としてはこれでお終いだ。


 しかしそれでは今回の件、背景が全く分らない。


 少なくとも、ゴシップ紙が騒ぎ立てている以上の情報は今自分たちは掴んでいるのだ。


 失踪事件に企業が絡んでいる事。 周到な計画性の下で行われた事。 そして、目の前の少女が何らかの形で関わっている事。


 ここまで分っていて、じゃあお疲れ様でエンドロールを迎えられる様な生き方はしてこなかった。


 少女はゆっくりと頷いて少し視線を下げたまま口を開く。


「……そうね。 けど、そこから何も進展しなかった。 行方不明者が見つかって、メディアだけじゃなく、世論の熱も冷めた。 まだ見つかっていない人がいるにもかかわらず。 警察にとっても都民にとっても、その程度の事件なのよ。 ただ、メディアが事を大きくしただけで。 こんな事、何処でだって起こっていた事なの。 その日家に帰らな人間なんて、今時珍しくもないのでしょう? 長ければ一週間以上音信不通でも、捜索願いさえ出されない。 それがこの国なのでしょう?」


 それは極端な例であり、穿った見方だ……とは言い切れないのが、今の世の中なのも確かだ。


 素行の悪い中高生の居る家庭ともなれば、それはより顕著であろう。


 しかし、誘拐された者達の殆どは、そういった兆候の見られない女子生徒たちばかりだったはずだ。 連絡が取れないともなれば、捜索願を即座に出すのが普通だ。 


 いや、そんな事よりも……。


「……率直な意見をいいか? もしかして、怒っているのか?」


 季人は少女のその口ぶりと、若干抑揚を含んだ声の調子から、感情の高ぶりを感じた。


 この少女は、メディアに容易く流される人々の聞き分けの良さと、冷めやすい人々の絵にかいたような無関心さに憤りを覚えているのかもしれないと。


「ええ。 もう少し、暇つぶし以上の関心を持って欲しかったわ。 そうすれば……いえ、それはもういいわ」


 そう言って、少女は笑った。 どこか、人の心を落ち着ける微笑み。


 だからだろうか。 気勢を殺がれたというか、熱気を奪われたというか、ふと気付けば季人の心の内は最初に邂逅した時よりも幾分穏やかになり、緊張していた肩の力も抜けていた。


「気になるな。 こう見えて、好奇心だけは人一倍あるんだ」


 それは口八丁ではない季人の本心だ。


「特別な事じゃないの。 あなたが今ここにいる事が、私にとっては全てだから」


 生まれてこの方、一度だって言われたことのない突然の台詞に、一拍季人の思考が止まった。


「……これは、俺の理解力が足らないのかな。 言ってる意味がよくわからない。 まるで愛を囁かれているみたいだぜ」


「この件に一番踏み込んだのは、多分あなたが最初だっていうこと。 けど、もう少し早く来てほしかった」


「無茶を言ってくれるな。 男とデートとかしたことないのか? ならいいことを教えてやろう。 待ち合わせをするんだったら、場所と時間くらいは決めておくもんだ」


 苦笑交じりに言う季人に、少女は笑って答えた。


「ふふ。 ごめんなさい。 そういうものって、察してくれるものだとばかり思っていたから」


「それにはお互いの新密度が足らなかったな。 分かり合うにはもう少し時間が必要だ」


 だんだんと本題からずれていくような、それでいてお互い分ったうえで冗談を言い合っている感覚。


 緊張は最初に邂逅した時ほどではなく、硬質だったワイヤーが毛糸になった程度には解れている。


「ええ、かも知れない……。 けど、友好を深めているだけの時間はないわ」


 確かに、真夜中という時間的にも、施工中のビルという場所的にも、初めて出会う男女が逢引するのに適したシチュエーションとは言い難い。


 それに、この状況下はお互いいつまでも長居をする様な空気ではない。


「このまま帰る? それとも、私を捕まえるのかしら」


「もちろん帰らせてもらう。 その為に来たわけだし、本当に歌を聴きに来たわけじゃないからな。  ただ、さっきも言ったけど、俺は人一倍好奇心が強くてな。 いや、正直歪んでるレベルだとは自分でも思う。 だから、もし都合がよければ、今回の件……事の顛末ってやつを知りたいんだ」


 もうこの時既に、季人の中には当初にあった怯えや恐怖心といったものは大部分が希釈され、自分自身を構成する最大のファクターである好奇心が表層に現れていた。


 その要因の一つとして、目の前の少女の纏う雰囲気が、恐れる必要性を感じさせなくなってきたからだ。


 非常に整った顔立ちという部分を差し引いても、よくいる十代の少女という印象が強くなってきた。 故に、季人の少女に対する接し方も、よく朝食を共にする御伽と同じようになっていった。


 足りないものがあるとすれば、お互いの信頼関係。 他人以上にはなれなかった時間くらいだろう。


「いえ、この問題はもうお終い。 これ以上何も起こらないわ。 行方不明者は明日の朝には全員見つかり、この先、失踪する者もいなくなって、次第に人々の記憶から消えていく。 だから、あなたは関わらないほうがいいわ。 それによく言うでしょ。 好奇心は猫をも殺すって」


 それはイギリスの諺。 そしてもう一つ、海外の諺に、猫は九つの命を持つというものがある。


 そんな猫ですら、引き際を誤れば命を落とすという訓戒だ。


「なら俺は長生きできないな。 早死にするつもりもないけどさ」


「……仕方ないですね」


「教えてくれるのか?」


 しかし、その問いに少女は首を横に振った。


 そして季人から視線を外し、舞台袖に用意された階段をゆっくりと登って、ステージに立った。


「私も、みすみす人を死地に赴かせる様な真似はしたくない。 だから今日の公演、あなたが最後のお客様になってもらうわ」


 少女が口元にフルートを添える。 これまでに知ることが出来た情報を季人は頭の中で構築し、即座にそれが、自分に対しての示威行為なのだと理解した。


 この局面で演奏しようとする行為はすなわち、この状況を変える事が出来る何らかの作用が働くと言うことだ。 間違いなく、それはここに至るまでに収集してきた音に関するもの。


 そして同時に推察される、彼女の正体。


「セレン……レイノルズ……」


 確信があったわけではない。 断定するには情報がまだ少ない。


 しかし季人は願望として、少女がセレンであることを期待した。 そうであれば絶対に面白いと。


「あら、私名乗りましたか? よく御存じですね」


 季人は頭部に装着されているノイズキャンセラーを作動させる。 唇の右端に浮かび上がった笑みと期待を抑えきれない両目がこれまで以上に開く。


「一回でいいから掛かってみたかったんだ、催眠術。 けど、それはまた今度にしとくぜ。 今度じっくり聞かせてもらうからな」


「何から何まで……よく御存じの様で」


 空気が変わったのを感じ取り、即座に季人は意識を切りかえる。 たぶんセレンの方もそうだろう。 時間はかけられない。 判断しなくてはいけない。


 御伽を連れて即座にこの場を後にするのか、それとも目の前のセレンを無力化して、安全を確保するのか。


 当初の目的通りにするのならば話は早い。 実際、悲観的に考えてはいたが、一般人並の体力しかない季人でも細身の女子高生を担いで行く事くらいは出来るだろう。 この際弱音なんて吐いていられない。


 だがそれは、何の妨害にも遭わなければ、だ。


 先ほどの口振りから、手を出してくるような事は無さそうだが、それが本当かどうかは分からない。


 既にこの周囲には自分たち以外の人間が待ち構えているかもしれない。 そうだとしたらどの道、季人にはどうしようもないのだ……。


「……」


 この場には御伽以外にも事件に巻き込まれた人が意識を失って座らされている。 かと言って季人は初めから御伽以外を救い出す事は考えていない。


 英雄願望など持ち合わせてはいない自分には、他人の事を考えるのは余分な事だと思っているし、自分が所謂善人ではないとも主観的に理解している。 


 付き合いのある人間……毎朝顔を合わせている身内の事だけ囲えればいい。 自分にはそれで十分で、精一杯だ。


 その為に、自分も御伽も何も変わらないいつも通りの朝食を迎えるには、目の前の奏者を何とかする必要がある。


「……」


 季人は一つの選択肢を諦めた。


 今更御伽を抱えては行けなさそうだ。


 どういうわけか、彼女はもう臨戦態勢なのだから。


「さようなら。 またのご来場をお待ちしてます」


「……っ!!」


 決断は早かった。


 ウィルから渡されたノイズキャンセラーを装備しているとはいえ、これがどの程度緩和してくれるのか分からない。


 ならば、自分が最悪催眠状態に陥らない様にする為にどうするか?


 答えは簡単だ。 セレンを無力化するのが一番手っ取り早いし、現状ではほかに手はない。


 いくら体力に自信のない自分でも、女の子一人くらいだったら何とかなるだろう。


 しかし、十代の少女を二十代の成人男性が組み伏せるってのはどうなのだろうか? と、普段葛藤とは無縁な季人がおかしなところに思考メモリを使おうとして、直ぐに頭を振ってリセットする。


 今は余計なこと考えてる場合じゃない。 もっと情報が欲しい。 ならば、相手をよく観察する事が最も早い。


 やはり目につくのは、白銀のフルート。


 セレンは恐らく、その笛の音によって相手に干渉する催眠術の力を行使してくる。


「……あのフルートさえ奪えば、万事解決じゃねぇのか?」


 演奏することが催眠効果の発現トリガーなら、それを持たない彼女はただの人間だ。


「俺って超頭いい!」


 自分と少女との距離は十メートルも離れていない。 行くなら今だ。


 季人は大して強靱でもない脚力をもって駆けだした。 同時に、セレンもフルートに息を吹き込んだ。


 音の伝播はそれよりも圧倒的に早いが、ノイズズキャンセラーの影響か、季人の耳にセレンの演奏は入ってこない。 ウィルの組み上げたヘッドフォンは間違いなく機能している。


 彼女の矛は季人の盾を突破することは出来ない。


 操られる心配がないと分った以上、こちらの勝機は確かなものになった。


「……うっ!?」


 あと三メートルというところで、足がもつれ、盛大に床の上を転がった。


 慣れないことはするもんじゃないなと思いつつ、これで距離を積めることが出来た。


 後は即座に立ち上がってフルートさえ奪えば……。


「……!?」


 体を起き上がらせようとした腕が動かない。 神経が無くなり、手も足も付け根から無くなったかのように感覚が無い。 視線の先では、セレンがスポットライトを浴びながら、フルートの演奏を続けている。 ノイズキャンセラーの影響で旋律を聴くことはないが、以前変わらずフルートを吹き続けているようだ。


「……っは」


 肺から絞り出すように一呼吸出来た。 しかしそれが精一杯。


 その後急速に眠気にも似た酩酊感が全身を包み込んでいく。


 次第に霞みゆく景色の片隅で、季人は自分の今の状態が、セレンの演奏によるものだと薄々悟った。 それ以外に考えられない。


 対策はしてある。 しかし、自分の現状は間違いなくそれだ。 


 様々な疑問が頭の中を駆け巡っていくが、それも長くはもたず、季人は意識を手放した。

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