火刑前夜

　少女漫画『アドラステアの乙女』に登場する悪虐皇女と呼ばれるラスボス的な存在、クラウディア・フォン・レガトゥスに異世界転生した私は、原作世界の強制力で死亡フラグを折ることができない人生に諦めモードでいた。
　翌日の正午には悪虐皇女クラウディアの火刑が執行されるのがほぼ決定していたので最後の夜を一人静かに過ごしていたのだが、幽閉されているクラウディアの元へ訪れる者がいた。


***2021/10/25 追記：単話で完結投稿をしましたが、火刑当日の描写も書きたいなと安易に思ってしまい、加筆したものが二話目の「そして当日」になっております。
コンテスト用に書いていましたので、既定の8000字以内にまとめておりますが、かなりバッサリ切っているので、ロングバージョンが出来ればそちらと差し替えかエピソード追加という形になる予定です。***