第19話 家政"夫"の渇愛とキスと………

 高柳家の2人が帰ってから各々3人とも自分の時間を過ごす。京介は仕事部屋に戻り険しい表情で仕事を。和子は笑顔で早速旅行の写真をまとめている。そして、康太は不安な気持ちを少しでも紛らわそうと一生懸命掃除をする。


夕飯の時間になっても康太はまだ元気がない。


「ねぇ京ちゃん、高柳のお嬢様はとっても素敵だと思わない?

 綺麗で頭も良さそうで奥ゆかしくて。ねぇ、どうだった?」


康太の気持ちなどもちろん知らない和子は、ストレートに聞く。


「さぁ……素敵なお嬢様でしたね、顔も思い出せないけど」

「えー、そんな。もう。まぁいいわ、これからこれから。

 そうだ!明日にでもデートとか誘ってみたら?」

「しません!」


 和子の提案に全く乗らず完全否定の京介なのでした。



 康太はアイロンをかけていても、洗い物をしていても何をしてても、寧々が言った言葉の意味を考えていた。


『3ヶ月で家族のように仲良くされてるなんて凄い!

 康太さん、是非とも今度ゆっくりとお話しできませんか?

 教えて欲しいこととかたくさんあって…』



  教えて欲しいことってなんだ?



   それはつまり…


   京介さんの好きなものとかなのか?


   …京介さんを気に入ったと言うことなのか?



 怒涛の1日が終わろうとしている。

 さすがに疲れたのか、京介は康太の家事の仕事が終わる頃にはもう自室へと入っていた。

 康太はシャワーを浴びながら、考えていた…


   どうしよう 俺はどうしたらいいんだろうか……

   京介さんも彼女のことを今頃考えているんだろうか……


 考えれば考えるほど、どんどん悪い方向へ向かっていく。

 そしてそれは、自分のベッドの上で座り考える京介も同じだった。


  あの兄妹はなんだ……2人して康太を狙うのか?

  あの笑顔は、絶対そうだよな?

  確実にあの兄は、兄の狙いは康太だ。

  どうする?


  どうするってそんなのわかってる


  コウタハ ワタサナイ


  康太はどうだ?どう思ってる?

  そもそも康太は俺のことを好きなのか?

  ……そんな言葉は一度も言われてない……

  

  康太も俺を求めてると思っているのが、俺の勘違いなら

  おれのやってることは、

  セクハラでしかない……

  レイプでしかないのかもしれない……


  そんなはずはない!

  昼前、康太はあんなに笑顔だったじゃないか。

  俺の腕の中であんなにも悦んでいたじゃないか。

  あぁ、俺は康太をもっと悦ばせたい。

  啼かせたい。

  愛したい。

  愛してほしい。


  俺はどうしたらいいんだ?

  一体、どうしたらいいんだ?



 入浴を済ませた康太は、静かに自室へと戻って行った。

そのタイミングで、内線電話がなる


「はい康太です」

「康太、大変だ!ちょっと来てくれ!」


 切羽詰まった声で京介が呼び出してきた。慌てて京介の寝室へ向かう。


「どうしたんですか!京介さん!」


部屋に入るなり、京介は康太を抱きしめる


「康太!大変なんだ!!」

「だから、どうしたんです?何があったんですか?」


「お前が恋しくて眠れない……」


 耳元で言われ固まる康太……


「康太……俺はお前のことで頭がいっぱいなんだ。お前の笑顔がみたいんだ。

 俺はどうしたらいい?

 この想いをお前にどう伝えたらわかってもらえる?

 なぁ康太、お前を好きだ」


 京介は、康太にキスをする。

 もちろん、それはそれはディープなキスをする。


 キスをし、京介は康太をお姫様抱っこしてベッドまで連れて行く。

 

 ベッドに押し倒されてもなお、キスをしつづけるふたり。

 すると、康太からもキスを返す


 京介の手は康太の太ももを触り


 徐々に、徐々にその手は上がっていく…


 そして… そのまま… 康太の反り立った竿を握り、なでさする。


「あぁ……ダメ……これ以上はもたない……」


康太のその言葉で京介の手は止まる。


「まだダメ。今夜はたっぷりと愛してあげたいんだ」


 京介は、康太のTシャツを脱がし乳首を舐め吸い上げる

 次は、耳……首……鎖骨のあたりを舐め……

 そして、また康太の胸にキスをする……


「コウタ……愛してるよ……」


京介のこの部屋で、絶対誰も入ってこないこの環境で、大事に、宝物を触るように優しく康太の身体を愛撫する。優しく撫で、優しく愛を囁き、優しくキスをする。


 夜のこの時間、1分1秒も他のことを考えさせないように、

 どの時間もすべて

 康太を安心させたく、康太を感じていたく、

 康太の身も心も全て自分でいっぱいにすべく、愛していく


「ああぁ……京介さま……京介さま……あああぁーー……」


 康太は快楽から何も考えられない。


「きて……お願い……僕のなかにきて……はやく……ください……」


 もう康太は、中が疼いてたまらない。

 康太からの求めに、京介は自分の服を全て脱ぎ去り、コンドームの上からたっぷりとローションを塗る


「コウタ……いくよ?いいの?」

「京介さん、早く……早くきて……きてください……」


 京介は、一気に康太の中へ。


「あああああ………… 」


今までで1番大きな声のが出た。


「コウタ……コウタ……俺はお前を、お前だけを愛してる!

 愛してる!愛してるんだ、お前を誰にも渡さない、コウタ……」


 正常位から騎乗位、そしてバックへと……ありとあらゆる対位で康太と愛し合う。


「もっと……もっと……もっときて……京介さん」



 存分に愛し合った京介は、康太を包み込むように抱きしめる

そしてなんどもなんども優しいキスをして、余韻を楽しむふたりなのでした。

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