ばかものな私たちへ
最後に、5人の物語の元となった詩のご紹介です。
是非、物語を思い出しながら読んでみてください。
「自分の感受性くらい」 著:茨木のり子
ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて
気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか
苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし
初心消えかかるのを
暮らしのせいにはするな
そもそもがひよわな志にすぎなかった
駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄
自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ
詩集「自分の感受性くらい」(花神社・1977)
単行本「自分の感受性くらい(新装版)」(花神社・2005)
「現代詩文庫」にも収録(思潮社)
※この「ばかものな私たち」という作品は私の創作物であり、ここでご紹介した詩の作者である茨木のり子様とは一切関係ありません。
また、それぞれの物語につきましても私が勝手に想像し、解釈したものであり、この詩とは何ら関係ありません。
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