5ー25

 俺と悠弥のラジオ番組は、今年も続けてやらせてもらってる。

今日は、3人にも来てもらって、Realの5人での生放送。

U「リスナーから、桂吾のバイオリンの質問がきてんぞ~。

瞬と桂吾のコンサート見に行ったって子から。

ホントに弾けると思ってなかったって!」

K「え~マジで~?Realのライブでも何回か弾いてるよね~、何さん?」

U「keigoラブちゃんだって!」

K「あはははは~!ネーミングセンス!

keigoラブちゃんさん、ありがとうございます!ホントにね~弾けるんですよ~俺!

エアバイオリンじゃないんだよ~。あはは。

昔ね~、フランスのばあちゃん家で、プロのバイオリニストの先生に、住み込みでレッスンしてもらったんだけど」

U「サラっと言ったけど、ツッコミどころ満載だな!セレブかよ!」

K「何がセレブ?」

S「桂吾にしてみれば、フランスのばあちゃん家も、長野のばあちゃん家の話をするのと同じ感覚だろ?」

K「そうだよ」

D「悠弥、いちいち茶々入れんなよ!はい、はい桂吾、つづき!」

K「バイオリンの先生、ハリスっておばちゃんだったんだけど、朝の6時から散策の時間って、裏の林を2人で無言で歩くんだけどさ、普段やっぱ爆音で音楽聴いてたりするから、音のない世界って考えられないじゃんか?しかも、この俺が無言ってね、これなんだよ?眠み〜し!!って思いながら何日もハリスの後をついて歩いてたよ。

そのうちに、いろんな音が聞こえてきて、風の音、ザワザワだったり、カサカサだったり、木々が揺れる音、小川のせせらぎとか。

土の上を歩くのと、石の上を歩くのとは違った足音がしたし、俺が歩く足音と、ハリスの足音はリズムが違ったし、鳥のさえずり、虫の鳴き声、羽音まで聞こえるようになった。

音のない世界なんて、ただの思い込みで、耳をすませば自然はいつも優しく奏でている。

そんなことを気づかせてくれたんだ」

S「それは素晴らしい経験だな!こんな音がするでしょ?って教えるんじゃなくて、気づかせるってとこが大事なポイントだったんだろ。すごい先生だな!」

K「一流の音楽家ってのは、そうゆう感性なのかなって思ったよ。

俺みたいな若者は、あ、そん時21だから。

若者は部屋にこもってないで外に出て、いろんな物を吸収しなさいって。

美術館、博物館、植物園、動物園、映画館、劇場、本当にいろんなところへ連れて行ってもらった。

スポーツしたり、恋愛したり、そうゆうことが全部 演奏に深みと彩りを与えてくれるって」

S「それは、バイオリンだけの話しじゃないな。ピアノにしたって、ギターにしたって、なんの楽器の演奏にも言えることなんだろうな」

R「演奏だけじゃなくて、桂吾の場合は作詞や作曲にもいかされてるんじゃないのかな」

K「あぁ!そう思うよ!あの1年、いろんなことから逃げてフランスに行ったけど、得た物は大きかったと思うよ」

D「で、その流れでロンドンへ行ったんだろう?すげーよな!!やっぱ桂吾を選んだ俺の目に狂いはなかったな~!!」

U「あはは!大輝、俺のついでに、桂吾も誘ったって言ってたのが、だいぶ変わったな~!

まぁ、いいや!とにかくさ、桂吾が海外から1年ぶりに帰ってきた時にさ~、会いたかった!って、龍聖がガッツリ抱きついて、な~んか、あれからちょくちょく抱きついてんだよな~!!

そっから、ボーイズラブがひどくなったよな~

龍聖!!」

D「悠弥ヤキモチ妬くなよ!!」

R「大輝!その前にボーイズラブ否定してくれよ!本気にされちゃうだろ!」

U「だいたい!龍聖 抱きつきすぎだろ!あと、耳もとでささやくのも!」

R「じゃ、悠弥も抱きつけば?」

S「おいおい、グループ内で三角関係はやめようぜ!」

K「あはははは!あんまり言ってるとファンが本気にするからやめとこうぜ!」

D「あはははは~!本気にするかな?

冗談はさておき、毎日こんな感じで、Realは結成20年、デビュー10年目の節目の年になりました。

とにかく、みんなでふざけあいながらも、真面目にやる時は、やる!って感じでやってます!

そして、デビュー10年の記念アルバム、

LOVESICKNESS2が発売されます」

K「デビューして、初めてのアルバムがLOVESICKNESSだったわけですが、その続編となるオールラブソングのアルバムです」

U「オールラブソングは10年ぶりなんだなぁ。恋わずらいだっけ? LOVESICKNESSって?」

K「うん、そう」

U「桂吾長く 患ってんなぁ!あはは!」

K「あはははは!10年ずっと患ってたら、かなりヤベー奴じゃん!!」

U「あはははは!それは、冗談だけどさ!

とにかく、いい曲が詰まったアルバムになってるので、楽しみにして欲しいと思います」

R「今回は、英語の歌詞がめっちゃあって、歌うのだいぶ難しかったですね」

S「曲調も、桂吾かなりムズく作ったな〜って感じ。

Realとしてデビュー10年の成長を見せられる物になったと思います」

D「これからも、Realをよろしくお願いします!!」

S、R、U、K「よろしくお願いします!!!!」

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