息吹 1/3

あなたは何になりたいの

あなたは何がやりたいの


なんども繰り返す答えのない問いかけ

望む未来を本当に見据えてる人なんて

揺らぐこの世界にどれだけいるんだろう


みんな誰かの真似事をして生きている

どこか見覚えのある背中を追いかけて


そうでないとどこにも進んでいけないから

ありていの なにかしらの それなりの

憧れを生み出し それに向かって進んでく


忙しい日々のなかで周りのことばかり

気にして心をすり減らして生きてきた

じぶんを 後回しにしていたツケが

いまさらになってまわってきたみたい 


寝ても 起きても 思い出せない

あの日の 決意が 思い出せない

焼き焦がれたほどの 夢と痛みが


必要なはずのわたしのかけらはいつしか

どこかに落としてきてしまったみたいで

情熱ごと 大事なモノ捨ててしまったら

もうこの声はうまく届かない想いになる


追いかけた背中はいつもそこにあるとは

決して限らないのに失ってはじめて気付く

いつかはくると決まってた別れだとしても

ある日頼りきってた未来が消えてしまうの


運命だと受け入れてしまったから 今度は

どこにもいけない 心が叫びを止めない

暗闇の中でただ 何かになりたいとばかり


あなたは何になりたいの、だなんて

何度そんなことを聞かれただろう

わかるわけないじゃないか だって

わたしはまだ なにもできないのに

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