僕の答え 3/3


風に翻した この身に吹き付けるのは

君の強さを思い出す そんな力強さだ

向かい風はいつでも追い風になれるんだと

表裏一体なまま気まぐれに吹く風が

簡単に僕の背中を押してくれるようで


目を閉じて 風を読む 暗闇を信じる

それが怖くてなにもできなかったあの日

僕は情けなくて、か弱い存在だったと思う


信じ続ける 単純な言葉の決意ひとつ

信じ切るには あまりに足りなくて

吐き出した想いが 紡がれて唄になり

僕をその優しさで包んでくれるまで

ずいぶんと時間がかかってしまった


君を信じた気持ちは弱くはなかったのに

僕を泣かせたのは君で 笑わせたのも君で

挫けそうな僕を救ったのは 紛れもなく君だ


だけどもう「大丈夫」だよ

揺るがない思いが「ここ」にある


幾日もひとりで眠ったベッドの中で

枕に向かって投げつけた無音の叫び

どこにもいけない想いのカケラたち

遠慮ない街の声にも負けないくらいの

強い気持ちが確かに心に戻ってきたんだ


きっとまだまだ不安になる日はあるだろう

臆病になってしまう日もあるだろうけど

それでも僕はもう迷わないと決めたんだ


あの日残した君の光 僕が信じ続ける限り

この手にただひとつの温もりをくれる

忘れられない笑顔と旋律 君がいる限り

この世のどこかで 君が笑っている限り

この胸に宿って消えない炎と希望の光

大切な僕らの思い出になって刻まれる


もう見失わないでいられるんだ


あの日の分かれ道にたって僕ら

たとえ離れ離れになったとしても


遥か未来に再び巡り会える夢が

そんな希望があるのなら 僕ら

そんな未来を見たならば 僕ら


優しい朝日が照らしだす今日を

またひとつ、受け入れて生きていこう


今日も君はいないけど

僕は今日も君が好きだよ


一緒に紡いできた太陽と月の繰り返し

越えた過去は変えられないとしても

かけがえない記憶をこの手に抱きしめて

朝露に光る虹を掴むようこの手を伸ばし


僕がこうして日々紡ぎ描く芸術が

ひとつずつ形になりますように


君への想いが飛行機雲みたいに

まっすぐな軌道となりますように

君が空を見上げた先にある

ひとすじの希望であれますように


時が過ぎて少しずつ雲が流れ去っても

進み続ける僕の心から吐き出す雲は

空を先頭きって走っていく 走っていく

新たに 生まれ続けていく 想いの形

だから 消えない 消えやしない だから


だから 安心していいんだ「大丈夫」

未だに僕は変わらず「ここにいる」


この道を、ほんの少しずつ進みながら

この道を、てくてく進み続けたら


「きっと、また」


そんな柔らかな希望を胸に抱いて


遠く伸びる僕の道 果てしない

君の歩む道もきっと 果てしない


だけどそうして互いに歩み合った未来に

またいつか合流しよう 頂上で待ってる

そうして再び手を取り合って 笑って

声を合わせ 心を重ねて 


夢のつづきを 一緒に見よう

これが僕の 選んだ答えだ


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