親愛なる空へ

「今、どこにいるの?」


そんなの僕が一番知りたいよ

ここは一体どこなんだろうね


僕は今どこをあるいてるんだろう

ふとわからなくなるほどの道を

不安を抱えて毎日あるいてるんだ


自分がやってることが見えなくなる

未来もゴールも目指すべきものも


見上げれば腹たつくらい青空は澄んで

確かに生きてることを実感させられる


壁の高い迷路に迷い込んだみたいに

僕は自分の居場所がわからないんだ

この先どんな未来に辿り着くんだろう


「ねえ 僕は どこにいますか」


答えてくれよ 未来の僕よ


雲がうつりゆく つながり 離れる

風が動き 葉が空に舞い 消える


本当は誰もが思ってるはず

あそこに本当の自由があるって


だけど簡単には空を飛べないから

こうして這うように生きている

すっかり泥で汚れきった自分の靴を

買い替えることもできないままで


もうどのくらい狭い空をみて

生きてきたんだろう

もうどのくらい狭い海をみて

生きてきたんだろう

僕らこうして狭い世界をみて

生きてきたんだろう


悲観したって明日は来るから

結局迷路を突き進むしか道はない

あの頃輝いていたはずの場所は

とっくに見えなくなっちゃって


僕らは過去には進めない

未来にしか行き場がない

前を向いて生まれてきたなら

前を向いて生きるしかなくて


踏み出した世界はなんでもあるけど

なにも与えてくれはしないんだ

拾い上げ 抱えるかどうかは僕次第


そりゃあ出来れば身軽でいたい

身ひとつで世界を駆けられるなら


いつしか海に辿り着いたときは

どうせなにも持てやしないから

この身ひとつで生き抜きたいから


この手のひらがうまく波をかけるよう

この足がうまく水を蹴られるよう


そんな成長と未来を手繰り寄せながら

思い描きながら生きてるんです

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