七代祟る猫、おタマ様。思いのほか気のいい彼女が祟る、その秘密とは——?

 主人公伊織の家系は何と、先祖の悪行のおかげで猫に七代末まで祟られるという曰く付き。いきなり婚約者に結婚資金を持ち逃げされた彼女の前に突然現れたのは、その祟り神の猫、おタマ様……⁉︎

 毎度毎度騙されてしまう男を見る目のない伊織は、それでもやたらと素直でおタマ様のいうこともホイホイ聞いてしまう何とも憎めないキャラクター。そこにぽんぽん言いたいことを言いながらも、何だかんだ世話焼きなおタマ様との会話に頬が緩みっぱなしです。

 ところが、おタマ様が「七代祟る」ことになった本当の理由を知った時、思わず涙が……。

 一筋縄ではいかない祟り神さまと祟られる子孫の、笑って泣ける、ほのぼのもののけ話。とってもおすすめです!

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