第24話 危険な鎧

ルシファーは幽霊のように薄くなり、ケラトの身体に取り憑いた。

 すると、鎧は腐り始め、白骨化を始めた。

「……竜装鎧クラプトリケラ……」

 最終的に鎧は白骨化し、ケラトの足元に闇が産まれた。

「……そんな」

 ついにケラトは堕落した。

「……お前らも、堕落するか?」

 ケラトは蓮に向けてレイピアを突き刺した


 レイピアは蓮の顔面スレスレを通り、地面に刺さった。

「……あっぶね」

 蓮は立ち上がりケラトに剣の切っ先を向けるがケラトは切っ先を握り、剣を蓮から奪い、蓮を殴る。

 しかし、蓮はその拳を受け止め、ケラトの腹に拳を放つ。

 ケラトは少し後ろにおののいた。

「ぐっ……」

「ケラト……お前がその気なら、俺も。躊躇はしない」

 蓮は剣を拾い、ケラトに切りかかる。

 蓮は連続で剣で切りまくる。

 ケラトも負けじと剣をレイピアで防ぎ、蓮にレイピアを叩きつける。

 蓮は剣を弾かれるも、蓮はケラトに拳を放つ。

「お前が、諦めるまで、俺は抵抗する」

「抵抗なんてすんじゃねぇよ」

 ケラトはレイピアを蓮に叩きつけ、橋の柱に蹴り飛ばす。

 蓮は壁にくい込み、兜の隙間から血が流れる。

「これで終わりだ」

 そういうとレイピアに黒い血が流れた。

 そしてレイピアを天に向ける。

 すると、地面に頭蓋骨に背骨のみがついた蛇のような物が4体現れる。

「死ね」

 蓮の体を4体の頭蓋骨が突き刺さる。

 蓮は地面に倒れ、そのまま意識を無くした。

「次はお前だ……テスタ」

 ケラトはレイピアをテスタに向けた。

 その時、何かが橋の上から飛び降りてきた。

「なんだぁ……てめぇ」

 その騎士は槍を持ち、ケラトに槍先を向けた。

 見た目はステゴサウルスの特徴的な背中の板が兜のとさかのようになっており、荒々しくとても凶暴な見た目をしていた。

 その騎士は槍を振り回し、ケラトを突き飛ばした。

 ケラトもすぐに立ち上がり、反撃をするが、すぐに避けられ、肘打ちを背中に食らう。

「なんだ……あいつ」

 騎士は蓮に手を差し伸べた。

「早く、逃げて!」

 蓮は動揺しながらも竜装を解き、傷ついた身体を引きずりながら逃げた。

「テスタさんも!」

「その声……水無月みなづきか?!」

「はい、早く!ここは僕が!」

「だが……その鎧は」

 水無月はテスタの言葉を邪魔するように叫んだ。

「そんな事はわかってます!早く!」

 テスタもすぐに蓮の所へ向かい、蓮の肩を担いで逃げた。

「てめぇ……」

 ケラトはレイピアを投げ捨て、水無月に殴り掛かる。

「あなたも、早く降参した方がいい」

「降参なんかするかよ」

 水無月は槍でケラトの腹に槍の柄を打ち込み、ケラトを吹き飛ばし、更に槍を連続で突き刺す。

 そしてトドメにと大きく振りかぶり、ケラトの右肩から袈裟斬りにする。

 ケラトの鎧からルシファーが飛び出し、ケラトも竜装を解いた。

「いててて……」

「早く、逃げろ……」

 水無月はそういうと片膝をついた。

 息が荒くなり、水無月はふらつきながら立ち上がる。

「どうした……?」

「なん……でも……ない」

 水無月は立ち上がり、槍をケラトに向ける。

 ケラトもレイピアを拾い、それを水無月に向ける。

 2人は間合いを取りながら互いに隙を狙っていた。

 すると、水無月は突然倒れた。

「あ?」

 すると、唸り声を上げながら立ち上がり、空に向けて大きく叫んだ。

 まるで獣のように。

「なっ」

 先程はまるで違う様に荒々しく槍を突きまくり、ケラトを吹き飛ばし、さらに追い打ちをかける様にケラトを踏みつける。

 ケラトは竜装を解いてしまい、口から血を吐く。

 水無月は叫び声をあげ、ケラトに槍を突き刺そうとした。

 その時、水無月の竜装は解け、水無月はそのまま地面に背中を打ち付けた。

 ケラトは立ち上がり、気を失った水無月を蹴り飛ばして、その場を去った。


 すると、1人の男が水無月を抱き抱えた。

「全く……」

 蓮達は、会社に戻り傷を癒していた。

「しばらくは、外に出られないな」

「だな……」

 2人はその後安らかにベットで寝た。


 しかし彼らは知らなかった。

 1週間後に、朱天羅達が来る事を

To Be Continued

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