季節が変わっても「詩」

少し老いたか、今を見ろ。


春は桃から緑になって、長い雨が足早に桜を落とす

夏は青から黄になって、青空が黄砂に変わった

秋は赤からは灰になって、紅葉を見ずに枯れ葉を見る

冬は白から青になって、降らずの雪が雨になる


僕の記憶の永遠は。


桜は空の簪みたいにいつまでも彩っていた

青空は空と海を分け隔てなく染め抜いていた

紅葉は赤く目に眩しかった

雪は野道を広く深く覆い隠した


やっぱり老いた。

いいものだけしか思い出さないや。

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