第8話
『○×選手! 此処で固有スキル発動!!』
「ムギ!! 小判の盾!!」
【みゃ!】
『おっ~と!! 溫井選手!! 小判の盾で防いだ~!!」
「蓄積ダメージ100%・・・・・・。固有スキル発動!! 猫の倍返し!!」
【みゃみゃ~!!】
『ムギの固有スキルを発動!! 相手ロボにクリーンヒット!!』
――ピー!!
『相手ロボのHP0確認!! この勝負、溫井ホノオ&ムギの勝利!! よって、Cブロック通過者は溫井選手だ~!!!!!!』
――ワアァァァァァ!!!!!!
「ふう・・・・・・」
「ホノオ、Cブロック通過おめでとう! あとお疲れ、はいジュース!」
「チヨちゃん、ありがとう!」
試合を終えるとチヨちゃんがジュースを持って労りの言葉をかけてくれた。
これだけで疲れが吹っ飛ぶってもんよ。
つい先程、Cブロックの決勝戦が行われ、見事、この溫井ホノオがCブロック通過を成し遂げました!!
めでたい!!
結構、長い時間、戦ってたからすっごく疲れた!!
でも、午後からは各ブロック通過者による準決勝だ、気を抜くことは出来ない。
「ねえ、彼奴、薄井君も無事にDブロック突破したみたいなの」
チヨちゃんから貰ったジュースを飲んでいたら、チヨちゃんから薄井カゲ丸がDブロックを突破したことを聞かされた。
しかも、全て一撃KO。原作の薄井カゲ丸の実力は全国大会出場者並だ、チヨちゃんの話からして此方の薄井カゲ丸も同じと思っていいかもしれない。
それはそうと。
「チヨちゃん、薄井君の試合見に行ったの?」
「ああ、うん、ホノオの試合がない時にちょっと気になって・・・・・・」
言いづらそうにチヨちゃんは薄井カゲ丸の試合を見に行ったことを話す。
少し顔真っ赤なのはあれかな、気になってるのかな? 薄井カゲ丸を。うん、邪推はやめよう!!
「そうなんだ、アタシも薄井君がどんな戦いするのか気になって見に行きたかったんだけど余裕なくてさ」
「そ、そうよね!! 私も彼奴がどんな風に戦うか気になって!! 試合が気になっただけだから、べべべ、別に彼奴が今どうしてるとか気になってないから!!」
おっ~と、今度は顔を真っ赤にしながら薄井カゲ丸気にしてないアピールをしたぞ~!!
これは、もうね、うん。チヨちゃんが認めるのを待とう。
ほら、ウマむすじゃなくて馬に蹴られるって言うし。
「ホノオさ~~~~~~ん!!」
今度は大音量でキラキラした派手な服を着た雪野マフユが駆け寄ってきた。
来ちゃったよ、正直、その服で傍に居ると恥ずかしいんですけど!!
さっきまで赤くなってたチヨちゃんが今度はドン引きしてる!! ドン引きする気持ち分かるよ!!
「ホノオさん! Cブロック通過おめでとう! 君だったら必ず突破すると思ったよ」
「あ、ありがとう」
目線を合わせて、両手をしっかりと握られておめでとうの言葉を贈られる。
イケメンだから、凄く様になるけど、服が!! キラキラな派手な服が!! 全てをダメにしている!!
違う意味で目が潰れそう・・・・・・。
「相手の行動を読みスキルを使う、隙のない素晴らしい試合ばかりだったよ」
「ほ、褒めてくれてありがとう。ところで、ハナちゃんの方は?」
「ハナだったら、見事、Aブロックを突破したよ。Bブロックは予想は出来てると思うけど、陣フウガが突破していた」
やっぱり、あの二人も無事に突破したみたい。
ということは準決勝はハナちゃんと陣フウガ、アタシと薄井カゲ丸で戦う事になる。
陣フウガと当たらなくて良かった~。ムギと同じ防御タイプのロボと戦うのはしんどいしかない。
「ところで、マフユくん。アタシの試合を見に来てくれたみたいだけど、ハナちゃんの試合は見に行ったの?」
「あ、いや、その、ハナから派手な服を着た兄様は応援しに来ないでと言われて・・・・・・」
でしょうね!!
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