あとがき(2021年追加)

さて、歴史の話をしましょうか。南満州鉄道株式会社は、日本が太平洋戦争に敗北した直後解体され、そこで働いていた人びとは日本へ命からがら逃げ帰る、もしくはソビエト社会主義共和国連邦の赤軍に捕らえられシベリアに送られ強制労働に従事させられるという過酷な運命をたどりました。また、ロシア人の中で日本に協力した人々は敵国に協力したかどで処罰されたりもしました。マルタやそのお母さん、ロシア人のウェイトレスさんがどうなったかはわかりません。それでも、彼女たちは最後まで希望を捨てなかったと私は信じています。マナブ君の話は、きっと彼女たちの力になっていたでしょう。

 本作は中学生の頃に書いたものですが、今でも自分の小説の中では一番好きな作品です。あじあのロマンはここに詰まっているからです。

 ではそろそろ次の停車駅が見えてきましたね。次の停車駅は未来、未来です。お降りの方はお忘れ物のないように、ご注意願います。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る