第4話➖モザイクネーム

3年も経てばこの世界の仕組みについて、だいぶ分かる事が増えてきた。


 転生したの頃は、自分は異世界に飛ばされたのでは無く、西欧のヨーロッパの国々に飛ばされた可能性も考えていたが、どうやらしっかりと異世界転生していたらしい。

 その1番の根拠となる理由は、なんといってもこの世界には魔法があるという事だ。

 魔法の世界に住めるなんて羨ましい!とか思ったかい?

 結論から言うと、そんな事は無い。

 この世界は魔法に頼りすぎていて、科学の進歩が遅すぎるのだ……

 この世界の大抵の家は少し洒落たログハウスだ。

 風呂も薪で沸かすし、トイレも和式だ……。しかし、そんな事はまだまだ序の口、自分としては早々に解決すべき問題がある。

 それはこの国には米がないのだ!あのジャパニーズのソウルフードと言われたあの食材だよ。

 そんな事考えられるかね?大切な物は失ってから気づくとかいうけど、あれは別に失う前から大好きだった……

 食べれなくなって以来、自分の中の世界3代珍味は、白米、おにぎり、卵かけご飯になったよ……


 それと僕の名前と両親についての説明でもしておこうか!


 僕の名前はエリック・シー•ペンドラゴンという名前だそうだ。

 皆にはリックと呼ばれている。(一文字くらい略さず呼べば良いのに)とは思うのは僕だけだろうか……

性がシー•ペンドラゴンで、名がエリックらしい。

 この間に入る[シー]は何なのか?

と当初は疑問に思っていたが、どうやらこれは貴族の証の様なものらしい。

 どうせならCでは無く、Dの意思を継ぎたかったものだ……


 親父の名前はジャック•シー•ペンドラゴンだ、

 性は同じで、名はジャックだ。

 殺し屋みたいな名前でとても趣味が悪いと思っていたが、この世界で「ジャック」と言う名は割と主流らしい。

後尾に「ハンマー」でもつけてみたら、範馬刃●とでも良い勝負をしそうなものだな。


 名前はそんなだが、別に悪い人間なわけではない。息子の自分にもとても優か、いい父親だ。

 髪色だけは湘南の海に群れるDQNそのものだが…

 貴族の当主らしいが、貴族の当主というものは本来何をするのかは、よくわからない。貴族になる前は冒険者をしていたらしい。


 次は母の説明をしよう。

名前はビアトリス•シー•ペンドラゴン。

 性は同じで、名はビアトリスだ。

元々は貴族令嬢で、父と結婚してからは当主の座は父に移行したらしい、

 皆は「トリス」と愛称で呼ぶ。

名前の頭に、秋に旬のトゲトゲした果物の名前をつけるのは御法度だがね……


 普段は優しいが、ダメなことはしっかりダメと叱れる性格をしている。

 僕と父はいつも母に叱られてばかりいる……

 でも、父と母の仲が悪いわけでは決して無いと思うよ。

なぜならって、夜はいつも二人でセッションしてるからね……


 夫婦の営みは順調なので、これから先、弟か妹ができるかもしれないな…

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