第7話入院

交通事故にあって、全身ボロボロで鉄のボルトが貫通する姿を見ても、何とも思わないんだと思うと、笑いが込み上げてきた。

人間という認識は、親と言う認識はない。

1番にお金か。

らしいなと。

しかも普通の親なら駆けつけてくるが、夜の八時過ぎ。パートして、晩御飯作って、のんびりしてから来たんだろう。

家から病院までの距離は歩いて10分

流石だなって。

退院したくないな。

勉強もする意味あるのかな?この人を喜ばせる事はしたくない。

ニヤニヤ笑う姿に吐き気が込上げる。

帰って。

「帰れば?」

自然にでた言葉

「帰るわ」

一言の体を労る言葉が無かった。

後で知ったが、3日程面会謝絶だったらしい

義父は、その時毎朝白ご飯に少しのおかずを詰めたもの。申し訳ないけど、あの人の作った物は食べられない。

「病院で朝ごはん出るから、持ってこなくていいよ」

ニッコリ笑う

義父は頷く

気持ちは嬉しい

私は母が気持ち悪い

男に依存して

寄生虫みたい

義父が仕事に行って

私は病院の朝ごはんを食べる

久しぶりホッとした瞬間

夕方からは色んな人がお見舞いにきてくれる

学校の先生のお見舞いの品が漫画なのは、笑ったがありがとうと

人って暖かいな

心の疲れが癒されていく

中学生はこんな扱いなんだ

病院のご飯は美味しくて

毎日誰かしらお見舞いに来てくれて

1人になる瞬間がなかった

私ってこんなに友達いたんだ

びっくりする

男子もお見舞いにきてくれて

問題はみんな漫画と食べ物を持ってきてくれる。みんなで食べても、明らかに多い数

それを食べる

ある日の夜

忘れもしない

加害者の男性が寝ている私を無理やり起こして、お見舞いの桃缶を置いていった

思い出せば、手術した日の夜、警察が夜中に来て何かを聞いてきたが、全身麻酔の影響で記憶がない。

知らない間に、私の過失になっていた。

母が死ぬ程怒っていたが、私からすれば娘がこんな状態の中、北海道旅行に行くのがおかしい。まー、私はよその子だからね。

大人って汚いなって。

純粋に。

考えて見る。

もう3ヶ月入院した頃かな?

先生が退院すると言われたけど、ギリギリまで入院させてと。

結局半年間毎日友達がきてくれて、最高に楽しかった。

私は助けてとか、辛かったとか、誰が妬ましいとか、考える暇があれば楽しい事を想像するし、頭の中の自由までは誰もうばえないし。

人と比べても仕方ない。

親だと思うから、期待する。

親じゃない。

そう思えば、バイオレンスおばさん。

なんか、今思えばよくころされなかったな。

餓死もしなかった。

人間ってしぶとい。

母が宗教にどっぷり浸かっているのを見て、不幸自慢して、涙を流して。

健気な母を演じるのを見て、正直人間不信にもなった。

嘘は嫌い。

本当の事を言えばいいのに。

って思っちゃう。

太宰治の人間失格に出てきた、猿まわしの猿だっけ。そんなふうに、思える。

人間は見栄や嘘に塗れたら、邪魔くさくないのかな?

そして、食べる楽しみを知った私は入院 半年間で15キロ太りました。

10キロはすぐおちたけど、残りの体重は大変だった。

退院したら、友達に

「うどんみたい」

確かに。

幸せだったな。

足首は痛くて、引きずる感じで歩いている。今は少しマシになったけど、長時間歩くと転ける。

私は一生付き合わないといけないと。

ちなみに

退院した日に、竹刀と、掃除機の棒で殴られ

交通事故の足を踏まれ、2日休んだ。

当てにしてた、保険金が入らなくてそれは私が悪いことになり、暴行が始まった。

足からは激痛が走り、意識が遠のく。

ただ、親に暴力は奮わないと決めていた。

クズにはなりたくなりたくなかったから。

地獄ってこういうのを言うんだろう。

友達にもあの当時は言えなかったな。

竹刀にはガムテープがグルグル巻にされていて、人間と思うから腹が立つと。

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