第4話 乱れたパジャマ

 ついこの間まではヒナにおやすみと言って寝静まってからヒナの頭を撫でて寝るのが日課になっていたけど、最近では頭を撫でてキスをしてから寝るのが日課になっている。


 キスをすると言ってもほっぺたやおでこじゃない。


 ヒナの口にキスをしている。


 柔らかくて私の唇に伝わってくる感触はとても幸せで好きって気持ちでいっぱいになる。


 それと同時にキスが出来たのならもっとヒナを感じたくなってしまう。


「おやすみ、ヨーコ」


「おやすみ、ヒナ」


 いつものようにヒナが寝静まるのを待っていると私とした事がそのまま眠ってしまっていた。


 現在深夜二時。


 十一時過ぎに寝てから結構時間が経っていて、ヒナの布団が少しめくれていた。


 めくれていたのは布団だけでなく、ヒナが着ているパジャマが乱れており、お腹が見えてしまっている。


 一定のリズムで上下しているヒナの可愛いお腹は撫でたり、キスをしたくなるくらい魅惑的だった。


「あぁ...ヒナ...」


 今の完全に眠っている時間帯なら...ちょっとくらいなら...大丈夫だよね?


 私は起き上がってヒナのお腹の上に顔を近づけた。


 息がかかる距離。


 髪が当たらないように抑える。


 唇をヒナのおへその近くに近づけて少しずつ近づいていく。


 ちゅ。


 きゃあああああああ!私ヒナのお腹にちゅって、ちゅってしたあああ。


 なんだろうこの感じ、もっともっとヒナを感じたい。


 もう一回だけ、もう一回だけなら大丈夫だよね?


 さっきは唇をつけた瞬間に離したから、一瞬だけだったから、今度はもう少しだけ長く。


 ドキドキしながらもう一度ヒナのお腹に唇を近づけていく。


 ちゅ.....。


 さっきよりも長く唇をつけていると「んぅ」とヒナの声が小さく漏れた。


 バッと唇を離してヒナの方を見るとヒナは寝ていた。


 今日はもう満足したからやめておこう。


 めくれているヒナのパジャマを戻して、布団をかけてからドキドキしている自分を落ち着かせた。


 好きな人の寝込みを襲っているこの状況に興奮している自分は変態なんだな、と思いながら眠りについた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る