その24 仕事復帰と愚痴回
いよいよ仕事再開です。
私の仕事は経理事務なので、足が悪くてもなんの問題もありません。
ただ不自由だったのはやはり通勤でした。
私の職場の最寄り駅はホームからエスカレーターで一度コンコースに上がり、そこから移動して今度は改札に降りなければなりません。
くだりはエスカレーターがなく、階段だったので手すりに掴まりながら降りていました。
現在はエレベーターができて、非常に快適になりました。
初出勤は菓子折りを持っていってご挨拶。
所長も何度もお見舞いに来てくださったり、その前も車で送迎してくださったので大感謝です。
その日は仕事をフォローしてくださってたクラブハウスのスタッフもこられていました。
本当に長い間フォローしてくださってありがたいことこの上ありません。
久しぶりに触れる経理システムは科目など忘れかけていてちょっと時間がかかりました。
でも給与計算30分くらいだったかな。
クラブハウスのスタッフさんは
「すごーい、私たち1時間くらいかかったのに~」
とおっしゃってましたw
そりゃそうだ。6年以上働いてるんだから忘れかけてても早くて普通。
勘が鈍ってるかな、と思ってましたが、この調子だとすぐ元通りに仕事できそうです。
その日は初日ということもあり、いつもより早く仕事をあがりました。
外での活動を再開するとやはり色々と不便です。
先ほども書いたとおり、階段なんかは不自由でした。
駅の階段を昇っていたときのことです。
今でもそうですが、足首が曲がらないので階段では基本的に手すりに掴まって昇り降りします。
私がせっせと階段を昇ってると、上からおばちゃんが降りてきました。
(おばちゃんは手すりを使っていません)
手すりに掴まってる私を見て道を譲ってくれるおばちゃん。
し・か・しですね。
手すりにもたれた状態で譲ってくれてるんですよ。
あたしゃ、そこに掴まりたいんです。
「ありがとうございます、でも手すりに掴まりたいのであけてもらえませんか」
と私。
「うん、だからどうぞ」
とそのままの姿勢で答えるおばちゃん。
違う違うそうじゃない。
手すりを使わせてくれって言ってるんだぁああああ!
端っこを歩きたいんじゃなくて手すりが要るの!
これは多分状況が理解できないのであろうと、そーっと横移動して反対側、というか階段の真ん中にある手すりに掴まりなおして昇りました。
これは別の日の話。
その頃、月1回のペースで検査を受けてました。
肺転移を起こしていないかレントゲンで検査するためです。
通院にはバスを利用していました。
病院に一番近いバス停は終点だったのですが、病院の近くということもあり、帰りも始発バス停から結構混みます。
私は一人がけの席に座ることができました。
そこからいくつかバス停を過ぎたところ、途中でお年寄りが乗ってこられました。
その方は後ろのほうの空いている席へ座られたんですね。
するとですね、優先席に座ってたおばちゃん2人組みのうちの一人が私に向かって
「あなた、あっちの席に座りなさいよ」
と言ってきました。
その「あっちの席」というのはタイヤの上の席。
ローステップバスなので席の位置も高く、狭い段差を数段昇らないとその席には座れません。
つまり、私には無理。ていうか危ない。
「いやー、私、足が悪くてあの席座れないんですよ~」
と答えたところ、おばちゃんsは
「私たちだって、ねー」
と仰ってました。
見たところ身体的問題はなさそうに見えるのですが、優先席に座って、足が悪いから無理って言ってる私に批判的なことを仰ったのですから、どっかが悪いんでしょうなぁ。
知らんけど。
まぁ、本当に色々とあり、おかげさまで大変鍛えられました。
リハビリも乗り越えたし、気はだいぶ強くなったように思います。
障害を持ってる人って結構気の強い人が多いです。
できないことはできない、それをされるととても不便で困る、ということははっきり言わないとやっていけないので、どうしても気が強くなります。
ちなみに私の一発ギャグは
「メタルレッグキックかましたろか」
です。
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