ストーリー3,4

ストーリー3:ラムルの相棒


登場人物

ラムル、ラムルの友人バンズ=グロビア、都市ビブレス=ガルのフェスの人々、フェスのカフェで見かけた小さな子とその母親、ラムルの父ブロント、ラムルの母ルイス=カーレイ、学術部時代(ラムル、ポートル、バンズ、おバカ3人組(コーター=チェスラー、ビットン=アームジィ、ウッダス=コーレイン)、他生徒達)、学術部教官



 ビブレス=ガル全景

 小型移動機フローターでやってきたラムル。


 ラムルoff「ここが優秀なAnnあんを輩出してるビブレス=ガルね。私のAnnをバンズに作ってもらっても良かったけど、自分で探したいもんね。さーて、良いAnnが見つかるといいなー。」


 場面転換(回想)

 バンズ=グロビアのドック内メインルーム


 ラムルとバンズ=グロビアの絡みカット。


 ラムル「ねえバンズ、どのくらい優秀なAnn作れる?」

 バンズ「そーだなぁ……ビブレスのフェスに出せるレベルはなんとか作れると思うけどー……。」

 ラムル「大丈夫なの?なんか当てにならないなぁ……。」

 バンズ「またそんなこと言ってー。私で良ければ、いつでも相談に乗るよー。」


 元場面に転換。


 BG都市ビブレス=ガル、フェス風のイベント。

 ラムルoff(独り言)「Annのカスタマイズはバンズに依頼しよ……。」


 広大な敷地でアーレント=ナッグ(Ann)の展示がある(楽しそうな雰囲気で数カット)。

 ラムルが品定めや交渉中のシーン数カット。

やがてラムルがアーレント=ナッグを決定した画。


 別画面、オープンカフェ風のテラスで休憩中のラムルと購入したアーレント=ナッグの箱(そこそこ大きいサイズの箱)。


 そばのテーブルに小さな子と母親が話している。


 小さな子♂「Annいっぱい見られて楽しかったねー、ママー。」

 ママ「良かったわねー。あなたが大きくなったらまた見に来ようね。」

 小さな子「でもさーママ。どうしてノアーナは人型のAnnを作らないの?僕大きい人型のAnnが欲しいのになー。」

 ママ「そうね、でもノアーナはステルスの惑星なのよ。全ての人型は必要ないのよ。だからAnnも同じなの。みんな争いはしないからじゃないかしらね……。」


 ラムルoff(独り言)「人型……、そういえば、軍に人型戦闘兵器が何故無いかなんて気にもしなかった……。ノアーナが平和であるから……な訳かもね。」


 立ち上がりカフェを出る。


 場面転換、ラムルの自宅。


 両親と3人暮らしをしているカーレイ邸、ラムルの自宅である。


 ダイニングに母ルイスと向き合って座っている、離れたソファーにはブロント長官も見える。


 ルイス「キチンとセッティングして、いいアシスタントに育つといいわね、ラムル。」

 ラムル「うん、楽しみー。カスタマイズはバンズに依頼しようと思ってるの。」

 ルイス「バンズの事?、お母さん知ってるわよ。彼女、良い腕のメカニックだってね。」

 ラムル「良い腕……(苦笑)。う、うん、多分ね。」


 ラムルやや小声で「ねぇ母上、どうしてノアーナの人って人型Annを持たないんでしょう?軍くらいは人型戦闘兵器として装備していていいのではと思うけど……。」

 ルイスが遮る様に「やめなさい、そんな事考えるものではありません。」

 ラムル「でも、何故だろうって……。」


 興味ありありなラムルにルイスは肩をすくめる。


 ラムルはソファーに座る、父ブロントの前に座り、

ラムル「ち、父上。今日、Annを探しにビブレス=ガルに行った時、ふと小さな子の話を耳にしたの……。」


 聞いているが目は合わさず本を読んでいるブロント。

 ラムル「父上?どうしてノアーナは人型戦闘兵器を軍に配備していないのですか?」

 ブロント「(目線は逸らさず)それはお前の考える事ではない。リターナの事があってからの話だ。勉強してきたはずだろう。他に理由など無い。戦闘の為の物は何も生まない、だから造らなくなった。それだけだ。」

 ラムル「はぁ……。」

 ブロント「あの時、私達の先人は争いはしないと誓った。先人達はそれ以降宇宙船ふねしか持たなくなった。それ以後、ノアーナはステルスの惑星ほしとなったのだよ。」

 双子星リターナと自立移動惑星G15の戦争シーン、人型戦闘兵器によって攻撃されている(数カット)。

 リターナが壊滅する画の回想。



ストーリー4:プチ同窓会


登場人物

学術部教官、おバカ3人組、ラムル、ポートル、バンズ、ピコ、ボウドン(ビットンの兄)、会場でスピーチする者、ナレーター



 時節は学術部在学初期の頃、ラムルのクラス。

教官(音量は小さめ)「えー……であるから、ステルスは常に必要であり、云々……。」


 仲の良い男子3人組、例のおバカ3人組のコーター=チェスラー、ビットン=アームジィ、ウッダス=コーレインとラムルの親友ポートルとバンズの姿も映るシーン。


 教官「……である為、私達のRJ計画は、他の惑星の平和を望む行動である。云々……。」


 退屈そうな男子3人組の画、窓の外へ画を移す。


 場面転換、そして時節はストーリー1からの続き、現在の学術部へもどり……。


 構内のある一角、

男子3人、女子3人の井戸端会議シーン。

キャンバスの隅っこで集う6人。


 ポートル=ショウズ「みんな急に来てもらってごめんねー。同窓会みたいになっちゃってー。……でさー。ラムルが話が有るらしいんだー。」


 バンズはAnn(ピコ)を連れている。

我存ぜぬの体で知らん顔。


 ラムル「ねえねえ、ビットン。お兄さん、気の毒だったけどさ、一体どういう経緯だったの?」

 ポートル「ちょ……。」 ラムルに軽く肘で合図、口にしちゃダメ的な仕草。


 ラムルはビットン=アームジィに申し訳なさそうに

ラムル「あっ……ご、ごめん……ビットン……。」

 ビットン「いや、構わないよ気にしてない。」

 ラムル「RJ失敗で亡くなった人が出た……それがビットンのお兄さんだって聞いて……。RJがどうだったのか気になってしまって……ホントごめんね。」


 ビットンは空を見上げて自分から口を開く……。

ビットン「兄のRJ計画は失敗だった。調査もろくにしないままに行動に走った。誰もが敬遠していた頃、周囲との賭けのつもりで颯爽と始めたのが間違いだったんだ。結果、ステルスをモノともしない技術力の惑星に出掛けてしまった……そして消滅させられた。自業自得さ。」


 このビットンの台詞の終わりの方でfade-out。


 そしてB3022の迫撃回想シーンの幾つか。

カット最後はビットンの兄ボウドンの消滅シーン(リピ)。


 ビットン「コーターのアニキ、RJ実行したってね?そっちは何事も無く済んだ様で良かったよ。」

 コーター「あぁ。そうだな。それにしてもビットンのアニキは気の毒だった……。」

 ラムル「……ごめんねビットン、嫌な事思い出させちゃった……。」

 ビットン「いや、大丈夫。気にするな。出向いた惑星も壊滅させたらしいんだ……しかし酷い結果だったよ。」

 ポートル「……RJ計画……かー。私達もいずれは……。」

 ウッダス「俺たちもそうなるのかなぁ……。失敗は避けたいなあ。」

 コーター「俺は…あまり乗り気ではないなぁ……。」

6人共少しへこむ……。


 ビットン「何より俺が嫌だと感じるのはさ、兄が消滅して間もなくのここノアーナの対応なんだ。兄が出向いた惑星を破壊させたって話を聞いてさ。……だって向こうの惑星にも少なからず生命体は有ったはず……。……なのにこっちのRJ計画のミスの為だけで1つの惑星を消したのには問題有りだと思うんだ……。」

 ラムル「そうね。人為的に惑星破壊をしたりしたら、恒星系ののちのバランスが崩れてしまう事くらい分かってるはずなのに……私もビットンの気持ちに賛成だな……。」


 しばし沈黙……。


 ラムル「話はかわるけど、コーター、お兄さんの体験談、少し聞けないかなぁ?」

 ポートル「……ラムルもRJ計画に興味有りなんだってー。」

 コーター「マ、マジで?……でもあいにくアニキからは何も聞いてない。俺、興味ないからさぁ。」

 ラムル「やっぱ無理かー。残念……。」


 ラムルoff心の声「自分達でやるしかないなぁ……。」

 画面ディゾルプ


 時節を遡り、

惑星ノアーナと双子星リターナ、かつての平和だった頃の両惑星の外観。


 瓜二つの星を強調した画面(リピ用bankに利用も可)


 そしてディゾルプの後、画面は今の時節へ戻り……。


 惑星ノアーナのフェス的な催し。


 有力者の集う会場、めでたくも楽観的なスピーチが響き渡る。

 会場の幾つかの画面出しながらoffで

「私達の惑星は、宇宙の中でも優れた技術力によるステルスに守られている。RJ計画によって多くの惑星を平和に導いている。それらの成果は……(云々。)(長めのoff続く)


 「平和な日々を経過している中でも僅かながら脅威は存在する。私達の行動を良しと見ない惑星も存在するのだ。度々脅かされてきた自立移動惑星もその一つだが……(云々。)


 画面は惑星ノアーナの外観へ変わる。


 ナレーション「惑星ノアーナの平和な日々は、高性能ステルスが有り、それが進化してきたからに他ならない。リターナの過去の戦争があったからこそだった。全宇宙にはノアーナを上回る文明の惑星も無いわけではないが、自立移動惑星G15を除いては差し支え無く過ごせたのであった。」


 かつての2つの惑星と脅威の的となってしまう自立移動惑星G15が横切る画。

そして現在の時節とのディゾルプ、場面転換。

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