第47話「この国の臣下の在り方」

それからその後私は勅書を受け取り、朝鮮に使いを送った後に私も百万人の武官を連れて帰ったそれから、王族の方を護衛している者達全員に王族の皆様が居所を出ることを許可すると命を下すように義禁府に武官に指示したそれから私は着替をして身なりを整えてから大殿に向かった外には王様が立っていらしゃった





「クァン!」と王様が私を呼び駆けつけた私の顔を見ると私の両手を握り「どうやらそなたの策は上手く行ったみたいだな、とにかく無事で良かった」「……」「どうした?クァン?」









「この国は守ることが出来ました、ですが全然嬉しくないのです、罪もない皆にあんな酷い命令を下して、皆は大丈夫、私を恨まないそう言ってくれますがですが皆は私が下した命令のせいで体が傷だらけで、私は、国を守る為とはいえ皆にあんな酷い命令を下した自分がどうしても許せないのです」私は涙を流しながらも言う










王様は私を優しく抱きしめて「好きなだけ泣け、クァンが泣き止むまでこうしていてやる」私は無意識の内に王様の背中に腕を回していた一刻経って私はそのまま眠りについた目を覚ますと「クァン、起きたか?」と王様の声が聞こえてきて天井を見ると王様のお顔が見えて私は王様のお膝の上で頭の上を乗せて眠っていたことに気づく








「!?」私は起き上がり膝を正してして「申し訳ございません王様、」と言い王様に向かって頭を下げて言うと王様は微笑み「気にするな、余が許可したことだ、それに、そなたは余の臣下である前に余の妹だ、」そう言って私の頭を優しく撫でる





私は「あの、私はどれぐらい王様のお膝の上で眠っていたのですか?」「どうだろう?泣き止んだと思ったら突然余にしがみついて眠り始めたから二刻はたったか」「二刻……そんなに長い間」王様になんてことをと思っていると「昔からの癖は治ってないみたいだな、」「昔からの癖?」






私が疑問に思ってると王様が「泣き疲れたら眠る癖だ、初めて出会った時もそなたは泣いていた、私がそなたを抱きしめるとそなたは私の体をギュッと抱きついて離さなくて、そのまま眠ってしまった時があって初めはとても驚いた、だが今ではその癖がたまらなく愛おしい、そなたは誠に優しくて愛おしいな」王様は微笑む








「そうおしゃって頂いてなんてなんて言葉を返せばいいのかよく分かりませんが、私を妹として、王様の臣下として私を大切にしてくださる王様は、私にとってもとても大切な兄上でありこの世でただ一人の私の君主でございます、ですがら王様にそんな風におしゃって頂けて嬉しい限りです」







王様は一瞬複雑なお顔をされた後に優しく微笑み私の頭を優しく撫でるそれから次の日王様のご命令通りに三日後までに、罪人、ヘ、スインとヘ、スインに手を貸した他の罪人達の罪を暴いて王様に証拠を朝の集会で提出してご報告した









私は王様に奥義、雷鳴の渦を使用して罪人達の記憶を見せながら「これが罪人、ヘ、スインの護衛武官、チェ、スンが私を殺めようと草鳥を買って矢に塗って放ったのも事実でございます、それからその他の護衛武官達も国の税を着服していたことが調べていて明らかになりました、これが元ヘ、スインの護衛武官出会った一万が国の税を着服していた証拠の裏帳簿でございます」








私はハン、内官に渡して王様がご覧になる「証拠は確実、罪状も明らかだ、この短期間でここまで調べ上げるとはさすがクァンだ」私は一礼して「恐れ入ります、王様、それからヘ、スインとその他の罪人を国を倭国に売った罪で捕らえすぐに私の判断で斬首刑処し首を王宮の正門の前で晒し首に、致しました」








「あぁ構わない、今回の一件は全てそなたに任せると王命を下したのは余だ、そういえば倭国の天皇陛下と取引したそうたがその詳細を詳しく教えてくれ」私は一礼をして「はい、王様、今回の一件の原因は全て倭国が朝鮮の貧しいと取引を下からだと私は思っております」








「「……」」「私の妹、エンが勅書の存在を知りながら倭国の武将の首をはねることになった原因は倭国の武将達が朝鮮の貧しい民達の暮らしを妨害して餓死させようとしたから起きた事です、」周りにいる誰もが注目する中天皇陛下と取引した時のことを詳しく説明する








「ですから私は今後二度とこんなことが起きないようにもう一つの勅書の存在を利用して朝鮮の国を支配下に置こうとした七人の倭国の武将の首のない亡骸を天皇陛下の元に持っていき、その勅書の存在をお伝えしてそれでも信じようとしない陛下に負けを認めないなら勅書に背いた罪人として七人の武将の首を正門に晒しますと軽く脅しをかけて、素直に私の申した通りの勅書を書くか、負けを認めず倭国の国ごと滅ぼすかどちらか選択させて勅書を手に入れました」









私は後ろにいたジンがその時陛下に書かせた勅書を受け取り王様に差し出すようにして「これがその時の勅書をでございます」王様は「受け取れ」とハン内官に言う、ハン内官が受け取ると王様がその勅書を開いてご覧になった微笑み「そなたらしい内容だな、」私も微笑み「その勅書は王様に差し上げます」







と私が言うと周りがざわめき王様も驚いた表情をされていた「何故だ?、この勅書はこの国とこの国の民達を守ったそなたが持っておくべきものであろう?」「いいえ、私は王様こそがその勅書を持っておられるべきだと思います、」王様は私に「そう思う訳を申してみろ」と言う





「はい、その訳は、ただ王様がその座に座っているからと言う理由ではございません、私は勅書は政を行う際に最も力を持つ存在で、人の心を狂わす存在でございます、欲深い権力者の手に渡れば、きっとこの国を守るに使われるのではなく貧しい民を苦しめることに使われるそう思えて仕方がないのでございます」








王様は「それはどうゆうことだ?誰よりも民の為に尽くすクァンが民を苦しめるということか?」「私は決してそんな真似はいたしません、私が王様にこの勅書を差し上げる訳は一つでございます、私は例え王様がこの勅書を手にされても決して私欲を満たす為にご使用されるのではなく、この国の民達を守る為にご使用されると信じているからでございます」






「「……」」王様は真剣なお顔をされて私の話を聞く「王様、これは私の心からの願いでございます、王様は常にご自分のことよりも誰かのことを考えておられます、常に民を気遣い、民達の幸せを願うそんな王様だからこそ私はこの先も王様が貧しい民達を守れるようにお力になりたいのです」







私は微笑んで王様にお伝えするそして「王様、私のこの思いを汲み取って私のこの願いを叶えて頂けませんか?」私がそうゆうと王様が微笑み「クァンにそこまで言われたら受け取るしかないであろう」私は「恐悦至極にございます王様」と言った後に「私の報告が以上でございます」と言い「こちらの令牌〈ヨンペ〉はお返し致します」と差し出すと








「いいやその令牌はそなたが持っていろ」「「!?」」「ですが、私は政治に関わりのない翁主でございます、私にはこの令牌を持つ理由がございません」と返事を返すと「理由ならある、それが余の心からの願いだからだ、」「王様」「余はそなたの願いを叶えた、今度はそなたが余の願いを叶える番だ、これは王命だ、その令牌はそなたが持っておれ」









「はい、王様」私は返事をしたそれから私は王様から許可をもらい、私のご命令で尋問を受けた大怪我した護衛の皆を完治するまで王宮の医務室で治療を受けることので許可をもらいエンが処方した煎じ薬を煎じたり、あとは皆に手料を振る舞ったりして私なりに一生懸命看病したそして九十日がたった頃、居所で書物を読んでいると戸の外から







「貞順翁主様、ハソンでございます」「入って」と私が言うとハソンは入って「失礼致します、」「ハソン、どうしたの?、何か王宮で起こったの?」「それが先程世弟様の護衛武官から聞いた話なのですが、キム、ソヌ殿が自ら職を辞して漢城府に出頭したそうです」










「えっキム、武官が漢城府に出頭って一体何の罪を犯したと言うの?」「キム殿の罪状は私も詳しくは知りませんが、本人が自ら罪を認めて出頭下となると、裁きの場で無罪となるのは難しいでしょう」「ハソン、キム武官が何の罪を犯したのか詳しく調べて、あと裁きの日と時刻も」







「はい、貞順翁主様」ハソンが私に一礼をして部屋を出ていった、申の刻の下刻にハソンが来て「貞順翁主様、ハソンでございます」「入って」私が言うとハソンは入り一礼をして「どう?調べはついた」「はい、罪状は殺人ございます」






「殺人?、えっ、キム武官が誰を殺したと言うの?」ハソンは複雑そうな顔で「はい、殺めた相手は、朝鮮の国で知られる商団の商売人でございます、チャン、ミスと言う商人でございます」「チャン、ミス?確か、顔料、紙、筆を売ってる者ではないか、私がいつも顔料とか取り寄せてる商団の頭領じゃない」






「はい、左様でございます、貞順翁主様」「何故、キム、武官がその者を殺すのだ、そもそも二人には接点がなければキム武官には殺す動機すらない、この件、何か裏がありそうだね、大殿に行き王様、いつも、二人でお茶する庭までいらしゃってください、お話があると伝えて」「はい、貞順翁主様」私は王宮にある庭で王様を待った







一刻が過ぎだ後「クァン」と王様が私を呼びながら微笑んでいらしゃってくれた「王様」私は、座っていた椅子から立ち上がり一礼をする王様が近づき「お呼びだてして申し訳ございません、王様」「良いのだ、丁度余もそなたの顔が見たいと思っていたところだった、座ろう」とおしゃり王様が座った後に私も座った







「それで話とは何だ?、もしかしや世弟の元護衛武官キム、ソヌのことか?」「はい、左様でございます、私は今回の件を護衛武官、ヘ、ハソンに詳しく調べてもらいましたが、どうも不自然なのです、」「不自然とはどこがだ?」王様が不思議そうに尋ねると








「はい、私は今回の被害者、チャン、ミスとは私が画師の仕事をする際の道具を買うことがあるので面識がございます、ですがキム武官は、武人でございます、絵を一切描かないキム武官が、顔料、紙、筆を売る、チャン、ミスとは一切の関わりがないのです、関わりがないならチャン、ミスを殺す動機すらございません」








王様は「なるほど、つまりそなたはこの件の裏には何があるから自らこの件を調査する許可をほしいと言うことか?」「はい、左様でございます、王様」「いいだろう、この件を、調べること全権をそなたにやる、ただし猶予は五日だ、五日の内にキム、ソム、ソヌがチャン、ミスを殺していないと言う証拠を見つけ出せ、そして裁きの場で処罰をソナタ自身が決めろこれは王命だ」





私は立ち上がり「はい、王様、王命しかとお受けしました」と言う私は王様の許可をもらった後に漢城府に行き戸を開けて入る時に「貞順翁主様のおなり」とハソンが言う「「!?」」その場にいた役人はとキム、武官は私の姿を見て驚く全員私に一礼する






私は令牌を見せて「今から王命を伝える、ここに罪人キム、ソヌがいるはず、その罪人の事件を王様のご許可を頂き私自らが五日の猶予を頂き調べることになりました、そして五日後に私自らが裁きで罪人の罰を決めるという王命を受けたのでこの件に関わる官僚、、武官はそのことを肝に命じてください、もし私の許可なく罪人、またその家族を罰したその時はその者王命に背き更には翁主である私を愚弄した罪で極刑に処します、よろしいですか?」












「「はい、貞順翁主様」」と全員が返事をすると私は頷き「ではパク判尹殿、事件記録を見せてください」「はい、貞順翁主様執務室へご案内します」と返事すると執務室に案内されて座り事件の記録を見て事件のことを把握した私「あのパク判尹殿、罪人が被害者を殺すところを見たという証人がいるとこの事件記録には乗っておりますが身元は割れていますか?」







「はい、被害者が率いる商団員の一人で、名はノ、テヒという男です、」「この事件が起きたのは確か三十日前のはずそれなのに何故三十日前に見たのを今更証言したのだろう、行首が目の前で殺されたというのにどうしてノ、テヒはすぐに役所に報告しなかったのだろう?」「私にはよく分かりませんが、罪人と証言が一致しておりますので間違えないかと」









「この記録によれば罪人キム、ソヌが殺したのは三十日前の戌の刻の正刻でしたね、酒場でお酒を大量に飲ませて酔って眠らせた後で凶器である刃物で心臓を一突き刺した、証言が一致していると言うことは、証人も同じことを言っていると言うことですか?」「はい、左様でございます翁主様」








「三十日前の戌の刻の正刻って言うこと真っ暗の夜の中しかもその日は満月だったが月は雲がかかって隠れていました、それなのに遠く離れた木の陰から殺しの現場を目撃するなんて何か証言に矛盾しますね」パク判尹殿は「確かにそうおしゃられるなら矛楯しておりますね」






「パク判尹殿今の言葉はどうゆう意味でしょうか?もしかして罪人が自首して罪人は自分だと自白しているからと現場にも行かずろくに捜査せずこの事件を片付けようとしていたのですか?」「あっえっと」図星なのか、動揺して慌てふためくパク判尹殿私は「パク判尹殿、今だけ昔のように話をしてもよろしいでしょうか?」








「はい、翁主様」私は立ち上がり「キハ、そなたは一体何のためにこの国の官僚になったのだ?そなたが武官の試験に合格してこの国の臣下なった日のそなたが私には言ってくれた言葉を忘れたの?」







キハは「私がこの国の武官になり事件を担当する時はどんな事件でも自らの足で現場にも出向き自らの手で証拠を掴みしっかり捜査してします、そして濡れ衣を着せられて罪人として裁きを受けるのを待っている人を必ず救い、身分関係なく罪を犯した罪人を一人残らず、捕らえて罪を償わせます」






私は「そうだ、それがそなたが私には言った言葉だ、私はその言葉通りそなたがきちんと捜査して、正当に裁きをしているものだと思っていた、そなたのその言葉通り罪のない人を守って権力と財力を盾に好き放題やってる王族、両班達を犯した罪を償わせているものだと思っていた、それなのにこの姿は何?あの言葉は全部嘘だったの?」






「いいえ、クァン様決して嘘ではございません」「なら何故そんな雑な捜査をしている、罪人が自首して自白しているからとろくに捜査もせずに罪人と決めつけることは簡単だ、だがそのずさんな捜査をしてもしその罪人が無実の人間だったらキハが嫌う平気で罪のない民達を踏みつけにする権力者と同じことをしていることになるよ」






「それはいけません」とキハが言うと「いけないと思うなら何故こんな真似をした、もし今回の罪人が無実で、理由があって自分は犯人だと自首して自白しているのだとするならキハは、ずさんな捜査をしたせいで罪人の人生を奪いそして残された家族に一生残る心に大きな傷を残して更には罪人の家族という汚名まで着せることになる、」








「「……」」キハ含めた漢城府の武官達が私に注目する「キハは何のためにこの国の臣下になったの? 平気で力なき民達を踏みつけにする為?それとも昔元奴婢で両班に酷い扱いを受けていた自分と同じように両班達踏みつけにされる力なき民達を守る為?キハにとってこの国の臣下として在り方はどっち?」「私は……」キハが言いかけると







「どちらにせよキハ、キハは間違った道に進まないでね、キハが間違った道に進めば私はタドと同じように、キハに極刑を命じることになるから」「「……」」「私の話は以上です、私は罪人に直接話を聞いてきます」そう言って私はキム武官に会いに行った、








取調室でキム、武官と話をした「お帰り下さい、ここは翁主様がいらしゃるようなところではございません」「事件当時のことを素直に話してくれたらすぐに帰ります」「もう話すことなどありません、私が殺したんです、それが真実です」






私は「いえ私の考えは違います、キム殿は殺していません、殺したのは別人だと考えています」「!?いえ私が殺しました、早く裁きを行ってください私が殺したんです」







いつもより取り乱して話すキム殿に私は「いいえ、捜査は始めからやり直すことになり私がその指揮を取り裁きを決定も王命により私が決めることになりました、裁きの日にちは王命により五日になりました、五日後までは裁きが行われることはありません、」「……」予想外の展開だったのか黙り込んでしまう









「その顔はやはり殺したのは貴方ではないよですね、」そう言って立ち上がって出ていった、「ハソン、」「はい、翁主様」「それはやはりキム殿は殺してないキム殿は何も答えようとはしなかったが恐らく誰かに脅されている、そこでハソンに頼みがある、キム殿が脅されているのだとすれば家族が人質にとられている可能性がある、キム殿の自宅を訪ねて家族が今どうしているか直接見てきて」








「はい翁主様」そう言いハソンが行くとジンが近づいてきて「翁主様、これからどうなさるのですか?」「そうだね、私は直接現場を見に行く」そう言ってパク判尹殿に伝えて漢城府を出て殺人現場に行った







私が「ここが現場か証人の証言に行くとあの木の陰からキム殿が被害者を殺している所を見たんだよね、ねぇ疑問に思ったんだけど何故血だらけの凶器は見つかったのに衣は見つからないの?心臓を一突きしたなら罪人は返り血を浴びてるはず」






ジンが「確かにキム殿の刀術はすぐれていますそれなのに被害者を酔わせなくても首を斬れば簡単に殺せるはずです」答えるジン私は「それなのにキム殿はあえて酔わせたと証言した、やはりキム殿は殺していない酔わせて殺害した罪人が別にいてその罪人が被害者よりも力が弱い女人、子供だったら血の付いた衣服が出てこないのも、酔わせて殺害したことにも説明がつく後はハソンの報告を待とう、」









ジンが「もし家族が今家を不在で三十日前に行方不明だとしたなら翁主様の憶測はほぼ立証されますね」「うん、ジン頼みがある」「はい翁主様」「証人のノ、テヒを連れてきてほしい」「はい、翁主様」







































































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