第2話「消せない心」

私は涙を堪えて「なるほどこの国の王子様だからこの国に仕える武官に酷い拷問をしていいとそうゆう訳ですか?」「……」黙り混む臨海君様「残念ながら父は犯人ではありません今回の計画を企て父に罪を着せようとしたのは義禁府、経歴のパ、ナル武官です」





周りの者は一斉にパ、ナルを見る「貴方でしたか私の父に罪を着せて逆賊罪人に仕立てあげたのは」「一体何の話よく分かりません」「私が何の証拠もなしに乗り込むと思いますか?、ジン」「はい、クァン様」「共犯者の医者を連れて来て」「はい、承知致しました」ジンはハ、デクを連れてくる。







「医者ハ、デクは正直に申せそなたに特殊な毒を作れと命令したのは誰だ?」「私に毒を作るように命じたのは経歴のパ、ナル武官です」「おのれ、偽りを申すな!」「偽りではありませんちゃんと証拠がございます」








私は密書をジンに受けとると「これは貴方が毒を作るように指示した内容の書いてある密書でございます、臨海様、ご自分の目でお確かめください」私は密書を差し出す一人の護衛武官が受け取り臨海様は密書を見る。






「そしてこれが父が毒を受け取っていないと証拠が書き写された書物でございます」同じように差し出し護衛武官が受ける







「その酒場は父が昔から行っている酒場でそこの店主が書き写した物です、現在の国の法では店に来た客の名と来た時刻、帰宅時刻を書き写すと定められております、しっかり名と来た時刻と、帰宅時刻が書かれているではありませんかそれでもまだ父を逆賊罪人として過酷な拷問を続けるのですか?」







「「……」」その場にいた武官達は黙り混む「だいたい拷問する相手間違ってます、私の父のじゃなくてあの、パ、ナルとかいう武官では?何故無実の父が貴方方に痛め付けられなければならないのですか?捜査がずさんすぎるんですよ、たかが状況証拠だけで犯人だと決めつけてろくに捜査がせずにそんな捜査素人の私だってできます」





「「……」」何も言いかいせないのか黙り込む一同「確実な証拠を見つけてから罪人を捕まえるこれが捜査の基本では?拷問で自白を得ようなんてそれは捜査なんかじゃなくて、ただの卑劣極まりない暴力でしかありません、義禁府の武官を名乗るならもっと真面目に捜査をしてください」







「全くその通りだ」後ろから声が聞こえてきて姿を見た「!?世子様」私は頭を下げる私周りの人間も世子様に一礼をする「すまなかった完全にこちらの過ちだ、そなたの集めて来た証拠は誠に確実だ、そなたの父へ、テマンを放免する」







「世子様」私が呼ぶと世子様は涙を流していた「!?」「すまない、無実であるそなたの父を捕まえて尋問を行うように指示したのはこの私だいくら謝っても許されることではないがすまない」私に頭を下げる世子様






「……これは私の妹のエンが作った特性の毒の解毒剤です」世子様に手渡しする「お許しが出たので父は連れて帰ります、ジン、父を背負ってくれる?」






「はいクァン様」父の縄をほどいてジンに背負ってもらって馬車で連れて帰ると「クァン!ごめん私寝ちゃってて父上は?」「大丈夫、解毒剤寝ずに作ったんだから当然だよ、父上はジンが今背負っている」「やはり拷問を受けたんだ」「エン手当てをしてくれる?」






「分かった」ジンが、父上を寝室に運ぶとエンは治療を始める終わると廊下にいた私のところに来て「治療は終わった、筋肉はかなり傷ついてるみたい、でも幸いなことに骨は折れてない、九十日ぐらいで完治する……クァン?どうしたの?」






心配いそうに私を見るエンの姿がぼんやり見える。私は自分が泣いてることに気づく「大丈夫、何でもない父上の治療お願いね」「うん……」私は部屋戻って臨海様との日々を思い出しながら私はどうしょもなく臨海様のことが好きだったんだと自覚する〈この想いは消さないといけない〉






あれから七日ずっと臨海様の夢を見るそしてあの方に何度も危険が迫ってはジンに助けるように指示する何故己でもそうしてるのか分からない許せないはずなのに何故か死んでほしくないと思う自分がいて、そしてその夜誰が私に絹の羽織物を肩にかける「ハソン」






「クァン様夜も更けました、もう部屋の中にお入りください、お風邪を召してしまいます」心配そうに私には言うハソン「ねぇハソン」「はい、クァン様」「私最近あの方の夢ばかり見るの」「臨海様の事でございますか?」「ジンから聞いたの?」「はい」「ジンも口が軽いな」「申し訳ございません」







「怒ってる訳じゃないよ、なんか自分の気持ちかが分からなくてあの方が父上にしたことが許せないはずなのに何でこんなにもあの方のことばかり気になってしまうんだろう?」「クァン様……」七日後私とエンは王様に王宮に来るように言われた身なりを整え王宮に行く







私達便殿に招かれた。私達は王様に挨拶をする「面をあげよ」私達は王様を見る「へ、クァンまたそなたか?五年ぶりだな」「はい、左様でございます、まさか王様が私を覚えていらしたとは驚きました」「幼い子供があんな剣さばきを見せるんだ忘れる訳がない」「年はいくつだ?」「はい、十六歳でございます」






「そなたはへ、エンだな?」「はい、左様でございます」エンは返事をする「そなたが解毒剤を作り余の命を救ったと聞いた」「はい、左様でございますお元気になられてなりよりでございます」「そなたはいくつだ?」「はい、十五歳でございます」






「あの毒薬はこの世にないものだと聞いた、それなのにその歳で作れるとは大したものだ」「お褒めの言葉感謝致します、王様」エンは一礼する王は私を見て





「へ、クァン、そなたが臨海と義禁府の武官に文句を言ったと世子から聞いたが」私は王の下の椅子に座る世子様を見て





「はい左様でございます王様」官僚達は少し騒ぎだす。「どのように文句を言ったか今この場でもう一度言ってくれないか?」





「承知致しました、私は臨海様にこうおしゃいました「この国の王子様だからとこの国に仕える武官に酷い拷問をしてもいいという訳ですか?」と申し上げました」官僚達はまたざわつく「義禁府の武官にはなんと文句を言ったのか?」




「はい私は義禁府の武官にはこう言いました「拷問する相手を間違えてます私の父ではなくてパ、ナルという武官では?何故無実の父が貴方方に痛め付けられなければならないのですか?」





官僚達のほとんどは私を小娘が何を偉そうに言ってるんだと私を睨むように見てくる、それでも私は続ける。





「だいたい捜査がずさんすぎるんですよ、たかが状況証拠だけでろくに捜査をせずに犯人だと決めつけてそんな捜査素人の私にだってできます、確実な証拠を見つけてから犯人を捕まえるそれが捜査の基本では?拷問で自白を得ようなんてそれは捜査なんかじゃなくてただの卑劣極まりない暴力でしかありません義禁府の武官を名乗るならもっと真面目に捜査してください」」







私は王の目を見てしっかり言う。「と義禁府の武官の方におしゃいました」王は突然笑いだし「冗談で言ったつもりなのに誠に言うとは義禁府達に聞いたが私兵を百人連れて押し掛けたそうだな」「はい、それは紛れもない事実でございます」「もしそうならそなたをこの場で罰しなければならない」






「はい、私自身が大罪を犯したと理解しております、どんな罰でも甘んじてお受けしますですが罰を受ける前に申し上げたいことがございます」「申してみろ」





「私のことはお好きなように罰して頂いて構いません、ですがへ、家の私兵達はあくまで私の指示に従ったまで皆には何一つ罪はございません、私が刀を抜き、押し掛けよと命じたのです、彼らは主である私の命令に従ったまででございます、へ家の人間の命はどうかお助けください罰を受けるなら私だけで十分なのでは?」







「自分はどうなってもいいから私兵だけは助けてほしいと随分立派なこと言うのだなでは言葉だけではなく今この場で行動で示してみろ」護衛武官に「ノン、へ、エンを殺せ」そう言った「はい、王様」王の護衛武官、タ、ノン武官がと刀を抜き一瞬で私達の元に来て刀の刃先がエンに当たるギリギリで私は左手で受け止める






「「!?」」「!?クァン!」エンが叫ぶ私はエンの手を握り自分の背中に隠す「王様、刀は私に向けてください、王様がお怒りで誰かを殺したいなら私を殺してください、この場で首をはね、それでもお怒りが収まらないなら私の体をズタズタに引き裂けばよろしいかと」






王様、私に刀を向けてるタ、武官、官僚達は私の発言に驚きを隠せない「そなた自分が何を言ってるのか分かってるのか?」「はい私は申し上げたはずです、私をお好きなように罰して頂いても構いませんと、それも私が偽りを申しているとおしやりたいなら今この場で証明致します」






そう言い私は握っている刀を首のところまで持ってきて首筋に強く押し当てる首筋に痛みを感じて血が出たことが分かる「「!?」」「!?クァン!」エンが叫んでタ、武官に近づこうとするが私は手を握ったまま後ろに下げさせる








エンは王様に「王様お願いでございますやめさせてください、姉ををお助けください、私が姉の代わりに死にますですからどうか姉をお助けください」それでも私は更に強く当ててさっきより多く血を流す。「!?クァン!」「もういいやめよ!ノン、刀を下ろせ」







「はい王様」ノンという護衛武官は私が刀を離すと刀をおろした「クァン!」エンはハンカチを取り出し怪我した左手を包む







「へ、クァン、そなたには驚かされてばかりだな、そなたは五年前と同じように刀を恐れず余に自分の意志を伝えた、今も昔のように余がそなたを官職を与えたいそう伝えたらそなたは何と答える?」






「恐れながら王様、私の誠の思いをお伝えしてもよろしいでしょうか?」「あぁ聞かせてくれ」私は一礼したあとに「私は昔も今も答えは変わりません、私は官職にも政ごとにもは興味がありません、王様を命を懸けてお仕えする理由が私にはございません」





官僚達が騒ぎだす「続けよ」王が言うと「私は父上の事件を通して感じました王宮で働く官僚はただ職に就く為だけに権力を時には人を欺き、真実を隠し平然と人を傷つけるそんなことを繰り返していくうちにそれが当たり前になって情よりも権力を手にいれることを優させる」





王は黙って真剣に私の話を聞く。「それなのに官職などを手にいれて一体何の意味があるとおしゃるのですか?」官僚達はざわつく王は微笑み「そなたは誠に面白いな、そなたがそこまで言うなら仕方ない褒美を受け取り帰れ」






「「お心遣いに感謝します王様」」私達は王に貰った褒美を受け取り王宮を出ていこうとすると目の前に気になるけど会いたくない人がいて「クァン」私は臨海様の横を通りすぎる「ちょっと待て」腕を掴む「何の真似てですか?お離しください」私は突き放すような口調で言う






「!?クァン、その手と、首筋の怪我はどうした?」「臨海君様には関わりのないことですのでどうかお気になさらず、こんなこと言うのもしょうもないかもしれませんが臨海君様とあの官僚達が同じに見えるのですただ権力を得たいが為に誰かを踏みつけるそんな方に見えるのです」







「それは誤解だ、私をあんな官僚達と一緒にするな私は権力を求めたことなど一度もない」「なら何故父上の尋問を臨海様がおこなったのですか?父上は無実なのに謀反人だと決めつけて何故あんな酷いことができたのですか?」「……」





「それだけじゃない、私に王子だと言うことを何故四年間も隠していたのですか?」「そなたには誠に申し訳なく思う、いくら父親だと知らなかったとはいえ感情的になって尋問てしまった、王子だということも何度も自分が王子だと告白しようとしたけど」





「けど何ですか?」「そうすればそなたが私の前から去ってしまうような気がしてどうしても言えなかった、」「私を信用なかったのですか?私が事実を知って私が臨海君様を避けるとでも思ったのですか?」






「あぁ思った、でもそれはクァンを信じてはいなかった訳ではない、私が心が弱かったせいだ」「それでも信じてほしかったです、私はこの四年間、臨海君様を疑ったことなど一度もありませんでした」





「クァン……こんな言うのは勝手かもしれないが私はクァンにまた会いたい、私を許さなくて構わないだけど頼むから私に背を向けないでくれ」






「……できません、臨海君様を見てるのと辛いのです、父上が拷問されてる姿を思い出してしまうので、ですからできることなら二度と出会わないことを願います」





臨海君様はその言葉を聞いて掴んでいた手を離す。私は歩き始める。馬車に乗って家に帰った。次の日前よりも更に臨海君のことが気になり私はケン先生のところに相談しに行った。





「なるほど、きっとお嬢様はその方のことが好きなのですね、だからこそ尚更苦しまれておられる」「はい、どうしたらいいか分かりません毎晩のようにあの方が夢に出てきて予知夢が私にあの方の危険を知らせるんです、これからも予知夢を見て何度も助けるのでしょうね」







「やはり恋ですね、私もお嬢様と同じ経験をしたことがあります、その方はこの国の官僚でした、その方はとても優秀で私の父の罪を摘発して私達キ、家の家門は終わってしまいました、父は斬首刑になり私と母はその官僚が訴えたお陰で命だけは助かりました」





「えっ命だけはってことは先生は奴婢になったということですか?」「はいですがすぐ解放されました、その官僚に買われてすぐにそしてその官僚は私達にこう言いました「罪のないあなた方を巻き込んで申し訳ないと人として間違っていても官僚としては間違っていない」そう言いました」






「……」「私はその日からその方を恨みそして慕っていたのです、人の心は不思議なものです、どんなに憎くても一度慕ってしまえば、一生その方をを忘れることができず恋慕い続けるのです、ですのでお嬢様もご自分の気持ちに素直になられた方が楽になるかもしれません」





「ケン先生はその方を今でも慕っているのですか?」「はい、ですがその方はもうこの世にはおりません、私は今もその現実が受け入れられない時がございます、そして想いをその方が生きていらしゃる時にお伝え出来ず後悔しております」「後悔ですか?」私が聞くと「はい」とケン先生が答えて





「私はあの時は自分にはあの方に想いを伝える資格がないと思っておりました、だからこそ私はその方を忘れることが出来ず後悔しておるのです」







〈分からない、好きなのに、許せなくて、会いたいのに会ってはいけないような気がしてこんな気持ち初めてだから全く分からない〉





そしてその夜臨海君が都に出てきて両班のお嬢様が誘拐されるのを目撃して男達に護衛一人と立ち向かうが刀で斬られて殺されてしまう。




「!?」私は目を覚まし勢いよく体を起こす「ハァハァまただ、また臨海君様のは夢を見るなんて」私の異変に気づいたハソンが「クァン様ハソンでございます」「入って」ハソンが入って来て






「クァン様また悪夢をご覧になったのですか?またうなされていたようですが」「大丈夫、ただの夢だから」「ですが頬が少し赤い気がします」「私は大丈夫だからおやすみ」私は再び眠りにつく。朝になって「ジンはいる?」






「はい、クァン様おります」入ってきたジンは一礼する「ジン出掛けるから支度して」「えっ今からでございますか?こんな朝早くから一体どちらに?」「二度と同じことを言わせないで」「失礼しました、すぐ準備致します」ジンが出ていったあと





「ジョンイはいる?」「はいクァン様おります」入ってきて「紙と筆を用意して」「はい、ただいまお持ちします」私はエン宛密書を書きこれから起こること、私が行くいる場所の特徴を記した。そして私は私邸を出て、臨海君様を見つけると後を追う。






「あのクァン様、何故臨海君様の後を追うのですか?」「静かにして、気づかれるでしょ?」「はい、承知致しました」臨海君様は人がいない森の近くに来て「夢で見た場所だそろそろ来る」男達が集団で来て一人の男が女の人を肩に担いで森へ向かって歩いていた







すると臨海君様は「待て、その女人はそなたたらの知り合いではないであろう?、まさか無理ありその女人を連れてきたのか?」「誰だお前?」「誰だでも構わないだろやっちまえ!」男達三十人が臨海君様と護衛武官一人に襲いかかる。





「!?ジン行くよ、臨海様をお守りする」「はい」私は走って刀を抜き男達に立ち向かう「「!?」」「クァン!?どうしてここに?」「それはあとですそれよりも早くお嬢様を連れて逃げてください」「逃げる?そんなことできるわけがない!そなたを置いて行くなど」





「護衛武官の方力ずくでも構いません臨海君様を連れて行ってください」「……はい承知しました」臨海君様の肩を持ち強引に連れていく護衛武官「離せ!ソヌ」「ジン、そのお嬢様を連れて逃げて」「!?できません私が残ります、クァン様がそのお嬢様を連れてお逃げください」





「これは主としての命令だ!お嬢様を連れて逃げて」「クァン様!私にはできません、クァン様をお守りするのが私の使命でございます」「ジン大丈夫、エンが必ず私を救ってくれるそう夢で見た、だからエンの元に行って指示を待って」「クァン様……」






「ジン、私を信じて」「クァン様、はい、信じます」ジンは地面に倒れるお嬢様を抱き抱えて走って行った。「よくも邪魔しやがってどこの家門の娘だ?」「私の父は高麗一の剣士と呼ばれている」山賊は「!?まさかへ、テマンの娘か?」と私に聞く。






「へ、テマンって十万人の敵兵に無傷でたった一人で勝った伝説の剣士」別の山賊が言うと、「そういえば父上にそんな伝説あったな」男達はざわつき「お頭、どうします?この娘」「この娘は高く売れる、捕まえろ」お頭と呼ばれる男の合図で私に襲いかかった。私は刀の棟を使って倒していく。




後ろを振り返った時に額を刀で殴られて気を失った。





































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