第二章 アルダト・リリーの物語 銀河帝国?なんなのよ。

未踏査宇宙探査開拓計画


 イザナミのメイド長に復職したリリスの眷属、アルダト・リリー。

 リリス様の為に、最前線で奮闘中……

 そこへ帝国の宇宙軍大将が亡命?してきた。

 かなり高位の貴族の女で、軍の階級は名誉職のようで、なおかつ『おばあさん』。


 この『おばあさん』の亡命を受け入れた為に、帝国との戦闘になるが、これを撃破……

 お陰で帝国方面の最前線を預かる事に……


 さらに帝国の大艦隊を撃破、意気軒昂なアルダト・リリーを横目に、イザナミさんの顔はさえない。

 どうやら帝国はかなり女が多く生まれ、なおかつそろいもそろって巨乳らしい……


     * * * * *


 ソロモン宇宙のある銀河……といっても、ソロモン宇宙のワームポイントステーション予定地点はこの銀河のすぐ横に位置しています。

 現在、ウェヌス宇宙からのただ一つのワームポイントなのです。


 修理を終えた『公爵夫人の宝冠』号はこの予定地点に浮かんでいます。

 ミニ・インフェニティ・カーゴも改修されています。

 この改修されたミニ・インフェニティ・カーゴで作られた、標準ステーションの造船ドッグは拡張され、1キロ四方の物なら建造できるようになっています。


 さらに新型のマイクロ・インフェニティ・カーゴ装置も製造でき、この新型は大型ドッグなら3キロ四方までの宇宙船までも量産できるようになったのです。

 宇宙空間でも、1キロ四方の立方体までの物なら、時間がかかりますが何とか建造できるようになっています。


 そしてワームポイントステーションの敷設を命じられたのです。

 

「三軍統合司令部からの命令で、ワームポイントステーションを敷設、ユニバースに引き渡す」

「併せて残置していた物質転移装置搭載ステーションに収納している、セマンゲロフが集めた女性三百名は新設ステーションに移動してもらう」


「我々はこのワームポイントステーションを中心にした防衛戦力を構築する、完成後は『公爵夫人の宝冠』号乗組員には半舷上陸を許可する」

「期間は十日ごとの交代、半年の予定である、新設ステーションはレイルロードが開通するので、ニライカナイにでも、どこでものんびりとすればよい」


「なお、新設ステーションは標準簡易ステーション並の施設が作られる、半年の間、習熟もかねて『公爵夫人の宝冠』号乗組員は無料とする」

「また半年の間、給与は僻地加算が追加される」


 僻地加算ってのは、先頃出来た追加手当で、今回のような未踏査領域に赴任駐留するミリタリー兵士に支給されるものです。

 ヴィーナスさんのたっての要求で、ミリタリー・オフィスが渋々認めたお手当です。

 ヴィーナスさん、約束を守ったのですね。


 先ごろ、このワームポイントステーションは完成し、正式にアヒノアム・ステーションと名付けられた。

 タビデ王の妻の一人の名前ですね。

 対となるウェヌス宇宙のワームポイントステーションは、同じくタビデ王の妻の一人アビガイルとなっています。


 アヒノアム・ステーションは、『ニュウ・ナアマ』号のマイクロ・インフェニティ・カーゴが建造しました。

 標準簡易ステーション分割結合型と呼ばれる物で、直径1キロ、長さ1キロの円筒形、フォボスステーションのマイクロ版といえば良いのでしょう。

マイクロ・インフェニティ・カーゴオプションステーションと、小型建造ドッグオプションステーションで建造できるように、前半部と後半部を独立して建造、結合出来るものです。


 ささやかな防御バリアと陽子崩壊領域設定バリアを装備、さらに回転円筒型なので重力発生装置が不必要となり、その分スペースにコンバットとボンバーを搭載しています。

 標準簡易ステーションは分割結合型も含めて、レイルロードの内、主に簡易鉄道と呼ばれる路線に配置されています。

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