番外編 旭川いじめ自殺に関する考察
第一章 自己愛性PDの可能性
詳細については説明不要であろう。
ネット上の断片的な情報から事件について検証してみたい。
情報自体が間違っている可能性もあるが、そこは御愛嬌ということで。
コラムでも触れた通り、いじめ加害者には自己愛性PDが多いと思われる。
改めて触れておくと、通常未成年にはパーソナリティ障害の診断は下さないことになっている。正確には傾向ということになるが、ここでは面倒なので省略する。
まずB男の場合、父親が自衛隊幹部だと言われているが、厳格だが頼りがいのある父親像というのは、自己愛性PDにおいてはよくみられる。
多くの場合、父親の方も自己愛性PDで、子供に対して過大な要求をしてプレッシャーをかける。同時に自分のモノとして可愛がる。これはトランプ前大統領の例がわかりやすい。
B男とC男は、公園でたむろしてA子らとつるんでいたらしい。父親に対しての反発もあったのであろう。父親の方も、多少のヤンチャは容認する傾向がある。同じような気質を受け継いでいるからである。むしろ従順であっても、弱い人間に対しては強い嫌悪感を抱く。
自己愛性PDの男性の場合、基本的には女性を蔑視する傾向がある。
同時に、気に入った女性に対しては、強力に同一化する。
彼らは被害者に対して、要求をどんどんエスカレートさせていった。これは対象に同一化し、自身の一部または延長とみなすために、相手が自身の思い通りになるのが当然だと思い込んでいることが原因である。
逆に、一度相手を敵とみなすと、とことん攻撃的になる。彼らをどれだけ苦しめても、何とも思わない。ストーカーも同様のメカニズムだ。将来そうなるかもしれない。
言うまでもなく、ベースには共感性と倫理観の欠如がある。
ラインのグループに六十名いるという情報もある。彼らの間で爽彩さんの画像が回されたらしい。この六十名という人数も常軌を逸している。
ここにも自己愛性PD的渇望が現れている。彼らはやたらと大人数で徒党を組んだり、誘いたがる傾向がある。飲み会やバーベキューで『ウェーイ』するのも、この性向による。今時の若者は、このくらいが普通なのだろうか。
文春の取材に対して、A子とB男は『何とも思わない』などと答えている。即答して否定しているので、恐らく本心ではないと思うのだが、いずれにせよ自己愛性PDは、メンタルがガラスのように脆いため、自身の間違いとか負けを絶対に認めることが出来ない。彼らは自己弁護と自己正当化には天才的な能力を発揮する。
例え相手を死なせても、相手が悪いと強弁するのは、やはりストーカーでもよくある。
自己愛性PDが強気でいられるのは、強力な自己対象の存在があるからである。
父親もそうだし、被害者が消えた状況や倉庫火災などから、怖いお兄さんたちがバックにいるのではないかとも言われている。そうした自己対象が打ち砕かれれば、彼らの精神は支えをなくし、案外と脆く崩れ去るかもしれない。
いずれにせよ彼らは、中学生にして、我が国の犯罪史上にその名を刻んだ。文科大臣まで動かした。この時点で親爺を越えたと言える。
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