コラム データベース

 いじめは、日本全国全ての学校で起こり得る問題である。

 しかしながら、その内容はケースバイケースである。

 加害者と被害者のパーソナリティや環境的要因、または運によって、深刻度も対処方法も異なる。

 また、教師や学校のレベルにもバラつきがある。


 一教師にとって、被害者を自殺にまで追い込んだり、或いは殺害したりするレベルのいじめに遭遇するのは、一生に一度あるかないかといった頻度ではないだろうか。


 もし、そうした事態に遭遇したとして、どのように対処すればいいのか。経験もなく、誰も教えてくれないとなると、現場の教師たちが、ゼロから考えなくてはならない。

 そのような時に、過去の対応事例があれば、大いに参考となるに違いない。


 先にも書いたが、文科省は『対応事例集』を発行している。

 いじめ対応に熱心な学校なら、既に研修などで活用しているのかもしれないが、如何せん事例の数が少ない。


 認知された事案を、全てデータベース化して、詳細を検索出来るようにすれば、現場でも参考になるし、研究などにも利用出来るだろう。

 事例の数が多ければ多いほど、参考にしやすいだろう。


 また将来的には、AIなどで事例の分析も出来るようになるだろう。

 データを入力すれば、対処法を瞬時に教えてくれる、といったことも可能になるかもしれない。


 文部科学省は、わいせつ教員のデータベースを作成するという。

 ついでに、いじめ事案に関してもお願いしたいところだ。

 いじめ分析および研究のための専門機関も必要ではないだろうか。


 運営は外部委託することになるかもしれない。

 天下り先の確保にもなれば、官僚のモチベーションも上がるというものだ。

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