第7話 中学生(5)
万引きや落書きの件は祖母の耳にもはいった。
母親と呼び出され、祖母の家で説教された。
祖母はいつもやさしく怒ることも無く大好きだった。
そんな祖母が怒鳴ってる。泣いて怒ってる。
初めて怒られてショックだったのもあるが、悲しませてしまったことを悔いてるのをよく覚えてる。
祖母が怒った理由は何も間違っていない。
間違いを犯した孫を説教している。
なんの不思議もない光景。
母親がブチ切れた。
「話があるから連れてこいって連れてきたら説教か、もうこいつ(私)には散々怒ったし終わったことを掘り返して説教するな。その時に怒るならまだしも関わりのないアンタが掘り返して怒る理由がわかんない」
これが原因で、祖母と私、母は約8年間疎遠になる。
私は中学生時代、習字教室へ通っていた。
小さな公民館を借りておばあちゃん先生が一人でやっていた。
おばあちゃん子だった私は先生が大好きで、習字の腕がどんどんあがるのも楽しくて毎週の教室が楽しみだった。
そこで知り合った、他校のひとつ上のマリナ先輩。
マリナ先輩とは高校の話をよくした。
「みなみは高校どうするの?」
この時私は市内の2つの高校しか視野になくて、中学の奴らもたくさんいるし行かなくてもいいな。働きたいな。と思っていた。
「私は○○高校いくよ。市内が嫌ならウチと同じとこ行く?」
○○高校は地元から電車で片道1時間ないくらい。地元しか知らない私からしたら大都会の中の高校。
そうか、地元じゃなくてもいいんだ…。と、市外の高校も視野にいれて考え始めた。
嘘のようなホントの人生 みなみ @xxxkpnxxx
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。嘘のようなホントの人生の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます