第52話 目覚め
目が覚めると、涼しい風と温かい掛布団がレイを包んでいた。レイは大きな部屋の中にいて、右足と左腕の治療がもう済まされている状態だった。レイは部屋の外に行きたかったが、足が痛むのでやめた。
「ガチャ」とドアの開く音が鳴り、レブンが部屋の中に入ってきた。
「起きてたか・・・起きたばっかりなのに暗い話なんだが、カルデとティルジン王の葬式をするから支度をしてくれ」レイはカルデが死んでしまったことを思い出し、下向いた。レブンはレイの傍に寄り、レイを軽く温かく抱きしめた。
「ごめんな。弱い父親で」レブンは少し目を潤ませた。
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